大学の理学部を調べていると、「物理学科」と「地球惑星系学科(地球科学・地球惑星科学系)」の授業がかなり重なっている大学を見かけることがあります。
特に1〜2年次では、数学・力学・電磁気学などを共通で学ぶケースも多く、「ほぼ合同授業なのでは?」と感じる人もいるでしょう。
実際のところ、物理学科と地球惑星系学科のカリキュラムはどれくらい共通しているのでしょうか。
この記事では、なぜ合同授業が多いのか、大学ごとの差、進学後の研究分野の違いまでわかりやすく解説します。
物理と地球惑星科学は意外と近い分野
まず前提として、地球惑星科学はかなり「物理寄り」の学問です。
地球や惑星を研究する際には、
- 力学
- 流体力学
- 熱力学
- 電磁気学
- 波動
- 統計解析
など、物理学の知識が大量に必要になります。
例えば、
- 地震波解析
- 大気循環
- 海洋流動
- 惑星内部構造
- 宇宙プラズマ
などは、かなり物理学的なアプローチで研究されます。
そのため、基礎教育を共通化している大学は珍しくありません。
特に1〜2年次は合同授業になりやすい
実際、多くの大学では低学年の基礎科目が共通化されています。
| 共通になりやすい授業 | 理由 |
|---|---|
| 微分積分 | 全理系共通基礎 |
| 線形代数 | 物理解析に必須 |
| 力学 | 地球物理でも必要 |
| 電磁気学 | 宇宙・地磁気研究に関係 |
| プログラミング | シミュレーション解析用 |
特に理学部では、学科を超えて同じ講義室で授業を受けるケースも多いです。
そのため、「物理学科とほぼ同じ授業を受けている」と感じる学生もいます。
ただし上級学年になるとかなり分かれる
一方で、3年次以降になると専門性が強くなり、カリキュラムは大きく分かれます。
物理学科で増える内容
- 量子力学
- 相対論
- 場の理論
- 素粒子物理
- 凝縮系物理
かなり理論的・数学的な方向へ進みます。
地球惑星系学科で増える内容
- 地質学
- 鉱物学
- 気象学
- 海洋学
- 火山学
- 惑星科学
こちらは観測・フィールドワーク・自然現象解析が増えていきます。
つまり、低学年では近くても、研究室配属頃にはかなり違う分野になります。
「ほぼ合同」は大学によってかなり違う
質問のような「ほぼ合同授業」状態は、大学によってかなり差があります。
合同が多い大学の特徴
- 理学部全体で基礎教育を統一
- 学生数が比較的少ない
- 地球物理系が強い
- 研究科が連携している
特に旧帝大系や大規模大学では、物理・地球惑星・宇宙系が近い組織になっている場合があります。
分離が強い大学の特徴
- 地質学色が強い
- フィールド系中心
- 工学系と連携
- 早期専門化カリキュラム
この場合、1年次からかなり別行動になることもあります。
地球惑星科学は「物理系」と「地学系」に分かれることもある
実は、地球惑星科学の内部でもかなり方向性が違います。
例えば、
- 地球物理学 → かなり物理寄り
- 気象学 → 数理・流体力学寄り
- 地質学 → フィールドワーク寄り
- 鉱物学 → 化学寄り
など、同じ学科内でも雰囲気が変わります。
そのため、「地球惑星系=地学だけ」というイメージとはかなり違います。
最近はデータ科学・計算科学も共通化している
近年は、物理学科と地球惑星系学科の両方で、
- Python
- 数値シミュレーション
- AI解析
- 統計処理
などの授業が増えています。
現代の自然科学では、大規模データ解析が重要だからです。
そのため、「計算科学系」の授業はさらに共通化される傾向があります。
進学前に確認したほうがいいポイント
大学選びでは、「学科名」だけではなく、実際のカリキュラムを見ることが重要です。
特に以下を確認すると違いがわかりやすいです。
- 3年次以降の専門科目
- 研究室一覧
- 卒業論文テーマ
- 実験・観測の割合
- フィールド実習の有無
同じ「地球惑星科学科」でも、大学によってかなりカラーが異なります。
まとめ
物理学科と地球惑星系学科が低学年で合同授業になる大学は、実際それほど珍しくありません。
特に数学・力学・電磁気学・プログラミングなどは共通基礎として扱われやすく、1〜2年次では「ほぼ同じ授業」に感じることもあります。
ただし、3年次以降になると、物理学は理論物理方向へ、地球惑星科学は観測・自然現象解析方向へ分かれていくことが多いです。
また、大学によってカリキュラムの近さはかなり違うため、進学前には研究室や専門科目まで確認することが大切です。


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