接客やビジネスメールで「お客様の仰られた通りに致しましょう」という表現を使おうとして、「これって敬語として正しいのだろうか?」と悩む人は少なくありません。
一見すると丁寧に見える表現ですが、敬語が重なりすぎて不自然に感じられる部分もあります。この記事では、「お客様の仰られた通りに致しましょう」のどこが気になりやすいのか、自然な言い換え例とあわせて解説します。
「仰られた」は二重敬語とされることが多い
まず気をつけたいのが「仰られた」という部分です。
「仰る」は「言う」の尊敬語ですが、さらに「られる」を付けることで、敬語が重なっている状態になります。
このため、「仰られる」は二重敬語として扱われることが多い表現です。
完全に間違いと断定されない場面もありますが、ビジネスマナーとしては避けるケースが一般的です。
自然な言い換え表現の例
お客様に向ける場合は、以下のような表現が自然です。
| 表現 | 特徴 |
|---|---|
| お客様のおっしゃる通りにいたします | 自然で丁寧 |
| お客様のお申し付けの通り対応いたします | 接客向けで丁寧 |
| かしこまりました。そのようにいたします | 非常に使いやすい |
| ご要望の通り進めさせていただきます | ビジネス向け |
特に接客では、「そのようにいたします」がシンプルで印象も柔らかくなります。
「致しましょう」は場合によっては少し不自然
「致しましょう」という表現自体は誤りではありません。
ただし、お客様への返答としては、「こちらから提案している」ような響きになる場合があります。
そのため、指示や要望を受けた場面では、以下のような確定表現の方が自然なケースもあります。
- そのようにいたします
- 承知いたしました
- 対応いたします
- 進めさせていただきます
特に接客では、短く分かりやすい敬語の方が好印象になりやすいです。
接客でよく使われる自然な返答例
実際の接客では、状況に応じて表現を変えるとより自然になります。
注文や依頼を受けた場合
「かしこまりました。そのようにいたします。」
最も万能で、ホテル・飲食・販売など幅広く使われています。
お客様の意見に同意する場合
「おっしゃる通りでございます。」
「仰られる」ではなく、「おっしゃる」を使うのが一般的です。
業務対応を進める場合
「ご要望に沿って対応いたします。」
ビジネスメールでも使いやすい表現です。
敬語は“丁寧すぎる”と逆に不自然になることもある
敬語は丁寧であるほど良いと思われがちですが、実際には「過剰敬語」になると不自然に聞こえることがあります。
特に接客では、聞き取りやすさや自然さも重要です。
例えば以下のような表現は、丁寧すぎて違和感を持たれることがあります。
- お伺いさせていただきます
- お召し上がりになられますか
- ご覧になられましたか
そのため、「シンプルで自然な敬語」を意識する方が、結果的に印象が良くなるケースも多いです。
迷ったときは「かしこまりました」が便利
接客現場では、「かしこまりました」が非常に万能です。
相手の要望を受け止めつつ、自然な敬意も表現できます。
その後に「そのようにいたします」を続ければ、過剰敬語にもなりにくいです。
難しい敬語を無理に重ねるより、聞き取りやすく自然な日本語を使う方が、接客では安心感につながります。
まとめ
「お客様の仰られた通りに致しましょう」は、特に「仰られた」の部分が二重敬語として不自然に感じられやすい表現です。接客では、「お客様のおっしゃる通りにいたします」「かしこまりました。そのようにいたします」など、シンプルで自然な敬語の方が使いやすいでしょう。敬語は“丁寧すぎる”より、“自然で伝わりやすい”ことも大切です。


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