数学で「√(a+b)^2 はなぜ a+b になるのか?」という疑問を持つ人は非常に多いです。
特に、(a+b)^2 を展開すると a^2+2ab+b^2 になるので、「√a^2+2ab+b^2 にするべきでは?」と感じるのは自然なことです。
しかし、平方根と2乗には特別な関係があり、式の扱い方にはルールがあります。
この記事では、「√(a+b)^2」がなぜ簡単にできるのかを、高校数学レベルでわかりやすく解説します。
まずは「2乗」と「平方根」の関係を考える
平方根の記号「√」は、「2乗すると元の数になる値」を表しています。
例えば、
- √9=3
- √25=5
です。
これは、
3^2=9
5^2=25
だからです。
つまり、「√」と「2乗」は基本的に打ち消し合う関係にあります。
√(a+b)^2 はどう考える?
式
√(a+b)^2
では、「a+b」というまとまり全体を2乗しています。
そして、そのあとに平方根を取っています。
つまり、
「ある数を2乗してから、その平方根を取る」
という形です。
そのため、基本的には
√(a+b)^2=a+b
となります。
なぜ展開しなくていいのか
ここで重要なのは、「平方根は式全体にかかっている」という点です。
例えば、
(a+b)^2=a^2+2ab+b^2
と展開すること自体は正しいです。
しかし、そのあと
√(a^2+2ab+b^2)
になったとしても、これは結局「√((a+b)^2)」と同じ意味です。
つまり、途中で展開してもしなくても、中身は同じです。
そのため、わざわざ複雑に展開する必要がありません。
実際の数字で確認してみる
例えば、a=2、b=3 とします。
すると、
√(2+3)^2
=√5^2
=√25
=5
になります。
一方、展開すると、
√(4+12+9)
=√25
=5
です。
どちらも同じ結果になります。
つまり、「先に展開してもよいが、しない方が簡単」ということです。
実は「必ず a+b」になるわけではない
ここで非常に大事な注意点があります。
数学では、
√x^2=|x|
が本当のルールです。
つまり、
√(a+b)^2=|a+b|
です。
絶対値がつくのが正確な形になります。
なぜ絶対値が必要なのか
例えば、
a+b=-5
だったとします。
すると、
(-5)^2=25
√25=5
です。
つまり、
√(-5)^2=5
であり、-5 にはなりません。
平方根は「0以上の値」を表すからです。
このため、本来は絶対値が必要になります。
学校で「a+b」と書くことが多い理由
問題によっては、
- a+b>0 と条件がある
- a,bが正の数と決まっている
場合があります。
そのときは、
|a+b|=a+b
になるので、絶対値を外してよいのです。
教科書や授業では、この条件を省略して説明していることも多いため、「√(a+b)^2=a+b」と習うことがあります。
よくある間違い
平方根では、次のような変形は基本的にできません。
√(a+b)=√a+√b
これは一般には間違いです。
例えば、
√(1+4)
=√5
ですが、
√1+√4=1+2=3
となり一致しません。
平方根は「足し算をそのまま分けられない」という特徴があります。
今回の式が簡単にできたのは、「2乗」と「平方根」が打ち消し合う特別な形だったからです。
まとめ
√(a+b)^2 が簡単にできるのは、「平方根」と「2乗」が互いに打ち消し合う関係にあるためです。展開して √(a^2+2ab+b^2) と考えても間違いではありませんが、結局は同じ式なので、そのまま処理した方が簡単です。ただし、数学的には √x^2=|x| が正しいため、本来は √(a+b)^2=|a+b| と表します。a+b が正であることがわかっている場合だけ、絶対値を外して a+b とできるのです。


コメント