バイクや自動車の配線図を自作したい時、「電子回路CADだと本格的すぎる」「サービスマニュアルみたいに描きたいのに操作が合わない」と感じる人は少なくありません。
特にKiCadのような電子回路向けCADは、基板設計には強力ですが、ハーネス図や実車配線図を描く用途では少し窮屈に感じることがあります。
この記事では、バイクや車の配線図作成に向いている無料・低価格ソフトや、サービスマニュアル風に見やすく作るコツを解説します。
なぜKiCadが「強引に使っている感じ」になるのか
KiCadは本来、電子基板や回路図を設計するEDA(Electronic Design Automation)ソフトです。
そのため、
- 抵抗
- IC
- PCB配線
などを前提に作られています。
一方、バイクや車の配線図では、
- ハーネス分岐
- コネクタ番号
- 配線色
- 実車レイアウト
- ヒューズ・リレー位置
など、「整備マニュアル的な見やすさ」が重要になります。
そのため、KiCadだと「回路図としては描けるけど、車両配線図としては扱いにくい」と感じやすいのです。
無料で使いやすい候補ソフト
draw.io(diagrams.net)
かなりおすすめされることが多いのがdraw.ioです。
本来はフローチャート用ですが、自由度が高く、
- 配線色
- コネクタ
- ヒューズ
- リレー
などを自作テンプレート化できます。
サービスマニュアル風に「見やすく整理する」用途にはかなり向いています。
特にバイクのハーネス図は、電子回路CADより図形作成系ソフトの方が相性が良い場合があります。
Inkscape
配線図を綺麗に仕上げたい人にはInkscapeも人気です。
ベクター形式なので、印刷しても線が綺麗です。
メーカー整備書のような図面風デザインを作りやすく、自由配置もしやすいです。
ただし、最初は少し慣れが必要です。
LibreOffice Draw
意外と便利なのがLibreOffice Drawです。
無料で使え、PowerPoint感覚で配線図を描けます。
複雑な電子回路より、
- 簡易ハーネス図
- 電装追加図
- 整備記録用図面
などに向いています。
自動車系で実際によく使われるソフト
業務用途では、AutoCAD ElectricalやEPLANなどが使われることがあります。
ただし、これらは価格が高く、個人利用にはかなり重いです。
| ソフト | 特徴 | 価格帯 |
|---|---|---|
| AutoCAD Electrical | 業務向け電装設計 | 高額 |
| EPLAN | 産業機械向け | 高額 |
| KiCad | 電子回路向け | 無料 |
| draw.io | 自由度高い | 無料 |
| Inkscape | 図面仕上げ向け | 無料 |
個人でバイク配線図を作るなら、無料系ソフトで十分実用的です。
サービスマニュアル風に見やすく作るコツ
配線図は「描けること」より「読めること」が重要です。
特に次の要素を統一すると、一気に整備書っぽくなります。
- 配線色を統一表記する
- コネクタ番号を付ける
- アース記号を統一する
- 電源系を上側にまとめる
- 信号線と電源線を分ける
例えば、
赤 = 常時電源
黒 = アース
茶 = ACC
のようにルール化すると、あとで見返しやすくなります。
バイクのハーネス図は「回路図」と「実体図」を分けると楽
初心者が混乱しやすいのが、「電気的なつながり」と「実車の位置関係」を一枚に詰め込むことです。
おすすめは、
- 回路図
- 実体配線図
を分ける方法です。
例えば、
回路図ではリレーやヒューズの接続だけを整理。
実体図では、フレーム上のハーネス取り回しを描く。
こうすると、かなり理解しやすくなります。
配線図を作る時に便利な素材
ネット上には、
- リレー記号
- ヒューズ記号
- 端子記号
- スイッチ記号
などのSVG素材も多くあります。
一度テンプレート化しておくと、次回以降かなり楽になります。
特にバイク電装では、同じリレーやギボシ接続を何度も使うため、部品ライブラリを自作すると効率が上がります。
まとめ
バイクや自動車の配線図をサービスマニュアル風に作る場合、KiCadのような電子回路CADは少し用途が違うため、使いづらく感じることがあります。
個人用途なら、
- draw.io
- Inkscape
- LibreOffice Draw
などの自由度が高い無料ソフトが非常に相性が良いです。
特にバイクのハーネス図では、「電子回路として正確」よりも、「あとで整備できる見やすさ」が重要になります。
配線色・コネクタ番号・アース記号などを統一し、回路図と実体図を分けて整理すると、かなり実用的なサービスマニュアル風配線図を作れるようになります。


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