マンションやアパートの共用灯では、24時間点灯している照明をタイマースイッチで制御し、夜間のみ点灯に変更したい場面があります。しかし、見習いの電気工事士にとっては「子ブレーカーの二次側をどこへ接続するのか」「タイマーの端子がどういう役割なのか」が非常に分かりづらいポイントです。ここでは2P1Eブレーカーを例に、共用盤内でタイマースイッチを使う基本的な考え方を、できるだけ分かりやすく整理します。
まず理解したい「タイマースイッチは途中に入れる」という考え方
タイマースイッチは、照明回路の途中に入って電源のON/OFFを自動制御する機器です。つまり、配線の流れは基本的に以下のようになります。
子ブレーカー → タイマースイッチ → 照明負荷
このため、今までブレーカーから直接照明へ行っていた線を、一度タイマーへ入れてから照明へ送り出すイメージになります。
2P1Eブレーカーの場合の基本配線イメージ
一般的な100V回路の共用灯を想定すると、非接地側(黒線)をタイマーで制御するケースが多いです。
簡略化すると、配線の考え方は次のようになります。
【電源側】
子ブレーカー二次側(黒)
↓
タイマー電源入力
↓
タイマー接点出力
↓
照明へ
【白線】
子ブレーカー二次側(白)
↓
照明へ直結
つまり、負荷へ行く黒線を途中で切り、その間にタイマー接点を入れるイメージです。
タイマースイッチの端子構成を理解する
タイマースイッチにはメーカーごとに端子番号があります。代表的なのは以下のような構成です。
| 端子 | 役割 |
|---|---|
| 電源端子 | タイマー本体を動かす電源 |
| COM | 共通端子 |
| NO | タイマーON時につながる端子 |
| NC | タイマーOFF時につながる端子 |
共用灯を時間でONしたい場合は、通常「COM」と「NO」を使うケースが多いです。
たとえば、ブレーカーから来た黒線をCOMへ入れ、NOから照明へ送ると、タイマー設定時間のみ通電します。
実際の盤内でよくある接続例
現場では以下のような流れで施工されることが多いです。
- 子ブレーカー二次側の黒線を外す
- その黒線をタイマーCOMへ接続
- タイマーNOから新しい黒線を出して負荷側へ接続
- タイマー本体用電源を確保
ただし、タイマーによっては「無電圧接点タイプ」と「電源内蔵タイプ」があり、配線方法が異なります。
ここを間違えるとタイマーが動かなかったり、最悪故障するため、必ず機種の結線図を確認してください。
初心者が混乱しやすいポイント
見習い時代によく混乱するのが、「タイマー本体を動かす電源」と「照明へ送る接点」が別になっている点です。
つまり、タイマーは単なるスイッチではなく、小さな機械が中に入っています。そのため、本体を動かすための電源供給が必要なタイプが多いです。
また、「負荷線をタイマーへ刺す」というより、負荷へ行く途中にタイマー接点を割り込ませると考えると理解しやすくなります。
施工時に注意したいポイント
共用灯回路は常時電源であることも多く、活線状態の危険があります。必ず停電作業・検電確認を行い、資格範囲内で作業してください。
- 盤内結線図を先に確認する
- タイマーの定格電流を確認する
- 接触器が必要な負荷容量でないか確認する
- 白線を開閉しない
- タイマー電源仕様(100V/200V)を確認する
特に共用部では管理会社仕様や改修履歴によって配線が違う場合もあるため、既設確認は重要です。
まとめ
マンション共用灯をタイマースイッチで時間点灯にする場合は、「子ブレーカー → タイマー → 照明」という流れを理解すると整理しやすくなります。
2P1E回路では、一般的に黒線側をタイマー接点へ通し、白線はそのまま負荷へ送る構成が多く採用されます。ただし、タイマーの機種によって端子構成や電源方式が異なるため、最終的には必ずメーカー結線図を確認しながら施工することが大切です。


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