高校化学の化学平衡の分野では、弱酸である酢酸の水素イオン濃度を求める際に、簡略化のために√(cKa)という式がよく用いられます。しかし、cα(電離した酸の濃度)を使う方法でもpHを求めることは可能です。
弱酸の電離とKaの基本
酢酸CH₃COOHは水中で部分的に電離し、CH₃COO⁻とH⁺を生成します。電離定数Kaは次の式で表されます。
Ka = [H⁺][CH₃COO⁻] / [CH₃COOH]
ここで、[H⁺]は水素イオン濃度、[CH₃COOH]は未電離の酢酸濃度です。
√(cKa)を使う理由
弱酸の場合、電離度αが小さいので、未電離の酸濃度をほぼ初濃度cと近似できます。このとき、Ka = α²c より、[H⁺] ≈ √(cKa) となり、簡単にpHを求めることができます。
cαを使う方法
正確に求めたい場合は、電離度αを求めて[H⁺] = cαとすることもできます。この方法では、Ka = (cα²)/(c – cα) のように式を立て、二次方程式を解くことで水素イオン濃度を計算します。
この方法は近似せず正確な値が得られますが、計算が少し複雑になります。
pHの計算例
例:酢酸0.1 M、Ka = 1.8×10⁻⁵の場合
近似法:[H⁺] ≈ √(cKa) = √(0.1 × 1.8×10⁻⁵) ≈ 1.34×10⁻³ M → pH ≈ 2.87
正確法:0 = (cα²)/(c – cα) – Ka を解く → α ≈ 0.0134 → [H⁺] = cα ≈ 1.34×10⁻³ M → pH ≈ 2.87
まとめ
弱酸の場合、√(cKa)の近似式を使うと計算が簡単で十分精度のあるpHが求められます。より正確に計算したい場合や濃度が高めのケースではcαを用いて二次方程式を解く方法も有効です。


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