高校数学の数Aで出てくる「3、4、5の少なくとも1つで割り切れる数」の問題では、単純に3の倍数、4の倍数、5の倍数を足すだけでは正しい数は求められません。本記事では、なぜ60の倍数を最後に足すのか、包除原理の観点からわかりやすく解説します。
まずは倍数を足すだけでは不十分な理由
3の倍数、4の倍数、5の倍数をそれぞれ数えると、例えば60の倍数は3の倍数、4の倍数、5の倍数すべてに含まれるため、3回数えられてしまいます。
そのまま足すと重複分が含まれて正しい個数にならないため、重なりを調整する必要があります。
包除原理を使った調整
包除原理では、まず各倍数を足し、2つ以上の倍数に当たる部分を引き、さらに3つ以上重なった部分を足す、という手順で正しい個数を求めます。
今回の場合、3、4、5の各倍数を足し、3と4(12)、3と5(15)、4と5(20)の倍数を引きます。この時、60は3,4,5すべての倍数なので3回引かれています。
なぜ60の倍数を足すのか
3つの倍数で重なる60の倍数は、先ほどの引き算で3回引かれてしまいました。最初に1回しか数えていないので、引きすぎた分を補正する必要があります。
そのため60の倍数を最後に足すことで、重複分を正しく調整し、正しい個数が求められるのです。
具体例で確認
150以下の整数の場合、
- 3の倍数は50個
- 4の倍数は37個
- 5の倍数は30個
- 2つの倍数(12,15,20)はそれぞれ引く
- 3つの倍数(60)は最後に足す
この手順で計算すると、重複を正しく処理した数が求まります。
まとめ
60の倍数を最後に足すのは、包除原理における3重重複の補正です。3、4、5の倍数を足して2重重複を引いたあと、3重重複が引きすぎになっているため、60を足すことで正しい個数が計算できます。


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