アポロ13号の破片は現在どうなっている?宇宙ゴミと地球・月の間の現状

天文、宇宙

1969〜70年代に行われたアポロ計画では数多くの宇宙機が月へ向かいましたが、その後の破片や宇宙ごみが今どうなっているか気になる人も多いでしょう。特にアポロ13号の爆発による破片や、宇宙空間に漂う人工物の現状について科学的な視点で整理します。

アポロ13号の爆発と帰還までの流れ

アポロ13号は1970年に月を目指した際、酸素タンクの爆発事故が発生し計画した月面着陸を断念しました。爆発後、サービスモジュールは損傷し宇宙飛行士たちは月着陸船を避難艇として使い、地球へ帰還しました。[参照]

爆発によって生じた損傷部分や一部の破片はサービスモジュールとともに宇宙空間にありましたが、宇宙船本体は最終的にサービスモジュールを分離し、指令船は地球大気圏に再突入して安全に太平洋に着水しました。[参照]

そのため、爆発で飛散した破片がそのまま現在も地球⇔月の間を漂っているわけではありません。

宇宙空間の「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」とは

人類がこれまでに打ち上げた人工衛星やロケットなどは多数あり、運用終了後も軌道上に残るものが多くあります。これらは総称して宇宙ゴミと呼ばれ、追跡可能なものだけでも数万点以上存在します。[参照]

宇宙ゴミは人工衛星・上段ロケットの残骸や断片などさまざまですが、これらは地球低軌道や静止軌道などに多く存在し、月と地球の間に漂うものは比較的少ないとされています。ただし軌道力学上、一部は非常に長い期間残存することがあります。

宇宙ゴミが地球大気圏に突入する際、多くは大気との摩擦熱で燃え尽きるため、地上に到達する破片は稀です。[参照]

アポロ計画の破片はどうなったのか

アポロ計画で使用された指令船や月着陸船本体は多くが大気圏に再突入して燃え尽きたり、指令船は回収され博物館等に展示されています。サービスモジュールなどミッション後に軌道を外れた部品は月の軌道や地球周回軌道に一時的に残っていても、軌道が壊れるか大気圏に再突入するなどして現在は存在しないと考えられています。

一方で初期の宇宙機や上段ロケットの一部は依然として地球周回軌道に残っており、宇宙ゴミとして追跡されています。

UFOや宇宙人が地球大気圏に入る可能性

地球への物体の大気圏再突入は、その物体の軌道速度や角度が適切でなければ燃え尽きたり跳ね返ったりしてしまいます。人工衛星や宇宙機はこれを計算した上で大気圏再突入を行い、回収や燃え尽き処理をしています。[参照]

仮に未知の物体(例えば宇宙人の乗り物など仮説の存在)が接近した場合でも、同じ物理法則が適用され、極めて精密な制御なしに大気圏突入し地球表面まで到達するのは極めて困難です。

つまり、軌道力学や大気圏再突入の仕組みを考えると、偶発的に高速で大気圏に突入し生存・着地することは難しいと考えられています。

まとめ

アポロ13号の爆発で生じた破片が令和の現在まで地球⇔月の間を漂っているという考えは、実際のミッション経過や軌道力学の観点から正しくありません。爆発後、宇宙船は地球へ安全に帰還し、爆発による破片は長期間軌道を維持することはなく、現在はほとんどが分解・再突入しているか、追跡される宇宙ゴミの一部となっています。

また、大気圏への再突入や宇宙からの接近物体は物理法則に従うため、意図的に大気圏突破を伴わない限り簡単に地表に到達することはありません。

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