数ⅠAで登場する「絶対値を含む方程式・不等式」は、多くの人がつまずきやすい単元の一つです。特に「条件を立てて場合分けする」と言われても、何を条件にすればよいのか分からないという声は少なくありません。本記事では、その“条件”の正体と考え方を具体例とともにわかりやすく解説します。
絶対値の定義を理解することが出発点
まず、絶対値の定義を確認しておきましょう。
|x| = x(x≧0のとき)
|x| = -x(x<0のとき)
このように、絶対値は中身の符号によって式の形が変わります。
つまり、中身がプラスかマイナスかで場合分けする必要があるということです。
「条件」とは何を指すのか
問題で出てくる「条件」とは、絶対値の中身がどの範囲にあるかを表すものです。
例えば |x – 3| なら、次の2つの条件に分かれます。
① x – 3 ≧ 0 → x ≧ 3
② x – 3 < 0 → x < 3
この「x≧3」「x<3」が場合分けの条件になります。
つまり、条件とは「どの範囲で式がどう変わるかを決める基準」です。
実際の解き方の流れ
絶対値を含む問題は、次の手順で解きます。
① 絶対値の中身が0になる点を求める
② その点を境に場合分けする
③ 各場合で式を外して解く
④ 条件に合う解だけ残す
例えば、|x – 3| = 5 の場合は次のようになります。
・x – 3 ≧ 0 のとき → x – 3 = 5 → x = 8
・x – 3 < 0 のとき → -(x – 3) = 5 → x = -2
最後に、それぞれの条件に合っているかを確認します。
不等式の場合のポイント
不等式ではさらに注意が必要です。
例えば |x – 2| < 3 の場合、絶対値の性質から次の形になります。
-3 < x – 2 < 3
これを解くと、1 < x < 5 となります。
このように、不等式では「範囲」としてまとめて処理できる場合もあります。
よくあるミスと対策
絶対値の問題でよくあるミスは以下の通りです。
| ミス | 原因 |
|---|---|
| 場合分けをしない | 絶対値の定義を無視している |
| 条件を確認しない | 解が不適切になる |
| 符号を間違える | マイナス処理のミス |
特に「最後に条件を確認する」ことは非常に重要です。
求めた解が条件を満たしているか必ずチェックしましょう。
まとめ
絶対値を含む方程式・不等式で出てくる「条件」とは、絶対値の中身の符号によって分かれる範囲のことです。中身が0になる点を基準に場合分けし、それぞれで式を解くことが基本の流れになります。
最初は複雑に感じるかもしれませんが、手順を固定して繰り返し練習すれば確実に理解できます。条件の意味を意識しながら解くことで、絶対値の問題に強くなっていきましょう。


コメント