鉄分補給のためのタンニン鉄液とリン酸の関係:自作鉄液が土壌に与える影響

化学

ガーデニングで植物の鉄分補給をするために自作のタンニン鉄液を使う方法について、質問者の方はリン酸との関係や土壌の影響について心配されています。この記事では、鉄液とリン酸の化学的な関係、そして土壌における鉄分の挙動について解説します。

タンニン鉄液とリン酸の関係

まず、タンニン鉄液とは、お茶にスチールウールを入れて作る鉄分補給液で、鉄分を二価鉄として供給する方法です。この鉄分は植物にとって重要な栄養素で、光合成に不可欠な元素です。これにクエン酸を加えることで、鉄がキレート化されて三価鉄に変わり、植物が吸収しやすい形になります。

リン酸は植物にとって重要な栄養素ですが、土壌中で鉄と結びつくことで「リン酸固定」が起こり、植物が吸収しにくくなります。特に酸化鉄が豊富な黒土では、リン酸が酸化鉄と結びつき、リン酸が植物に吸収されにくくなる現象が発生します。

黒土における鉄液の影響

質問者が述べた黒土における問題、すなわち酸化鉄が豊富な土壌でリン酸が固定される現象について考えると、鉄液を撒くことがその問題を悪化させる可能性があります。なぜなら、鉄分は酸化鉄と結びつきやすいため、鉄液を与えることで既存の酸化鉄と新たに結びつく可能性があるからです。

特に黒土のような火山灰由来の土壌では、酸化鉄がリン酸を固定しやすい性質を持っています。これにより、肥料としてリン酸を追加しても、酸化鉄にリン酸が取り込まれてしまい、土壌中のリン酸が植物に届きにくくなることがあります。

二価鉄と三価鉄の違いと土壌への影響

二価鉄(Fe2+)と三価鉄(Fe3+)は、鉄の異なる酸化状態です。二価鉄は植物が吸収しやすい形ですが、土壌中では酸化されて三価鉄に変わることがあります。三価鉄は植物にとって吸収しにくい形になりますが、クエン酸でキレート化することで吸収しやすくなります。

鉄液を黒土に撒いた場合、鉄分が酸化されて三価鉄になる可能性がありますが、クエン酸によるキレート化によってこの問題はある程度解決されます。しかし、酸化鉄との相互作用でリン酸が固定されるリスクは依然として存在します。

まとめ

自作のタンニン鉄液を黒土に撒いた場合、リン酸の固定に関する懸念は確かにあります。鉄液を撒くことが必ずしもリン酸固定を悪化させるわけではありませんが、酸化鉄が豊富な黒土ではリン酸の吸収が制限される可能性が高いです。鉄液を使用する際は、鉄とリン酸が結びつかないように注意し、キレート化された鉄分を供給することが重要です。

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