濃度の異なる砂糖水の計算方法：水を加える前の砂糖水の量を求める

化学の問題でよく出題される「濃度」の計算は、実際に問題を解くことでその理解が深まります。ここでは、異なる濃度の砂糖水を混ぜた場合の計算方法をわかりやすく解説します。特に、濃度が変わる過程で求めるべき量をどうやって計算するのかを説明します。

問題の整理：水を加える前の砂糖水の量

問題は次のように整理できます。まず、濃度15%の砂糖水に水を加えて濃度9%にし、その後、濃度12%の砂糖水を200g加えた結果、最終的に濃度10%の砂糖水ができたというものです。この時、水を加える前の濃度15%の砂糖水の量を求める必要があります。

この問題を解くためには、濃度と質量の関係を用いて順を追って計算していきます。具体的な手順は以下の通りです。

まず、濃度15%の砂糖水に水を加えて濃度9%の砂糖水にした時の質量を求めます。濃度15%の砂糖水に水を加えることで、砂糖の量は変わらず水だけが増えます。ここで、砂糖水の初めの質量をXgとすると、砂糖の量は0.15Xgとなります。この時、砂糖水全体の質量が水を加えた結果、濃度9%になったので、

0.15X = 0.09(X + 水の量)という式が成り立ちます。

次に、濃度9%の砂糖水に濃度12%の砂糖水200gを加えた結果、最終的に濃度10%の砂糖水ができるという情報をもとに、全体の質量と砂糖の量を計算します。濃度9%の砂糖水の質量をMとし、砂糖の量は0.09Mgです。濃度12%の砂糖水200gに含まれる砂糖の量は0.12×200gです。

最後に、混ぜた砂糖水の濃度が10%になるため、次のように式を立てます。

(0.09M + 0.12×200) / (M + 200) = 0.10

この式を解くことで、Mの値、すなわち水を加える前の濃度15%の砂糖水の質量が求められます。

この問題では、濃度を保ったまま水や別の砂糖水を加えることで、新しい濃度を計算する方法を学びました。式を立てて代数的に解くことで、求めるべき量を導き出すことができます。計算過程でのミスを防ぐために、各段階でしっかりと整理してから式を立てることが大切です。

この問題では、各ステップでの濃度と質量の関係をしっかり把握することが重要です。濃度が変化する過程で砂糖の量は一定であり、水の量だけが増加する点に注目しましょう。また、式を立てる際には慎重に計算し、最終的な結果に誤りがないように確認することが大切です。

濃度の計算問題は、式をしっかりと立てて順を追って解いていくことがポイントです。水を加える前の砂糖水の量を求める問題でも、濃度と質量の関係を理解し、式を使って解くことで解決できます。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで確実に理解できるようになります。