熱交換器の設計や解析でよく登場する対流平均温度差(ΔTlm)の計算について、特に向流式熱交換器の計算方法に焦点を当てます。この記事では、与えられた条件から対流平均温度差を求める方法について解説します。
1. 問題の設定
問題の設定において、以下の条件が与えられています:
- 高温側流量: QH
- 高温側入口温度: 250℃、高温側出口温度: 150℃
- 低温側流量: QL
- 低温側入口温度: 50℃
- 流量比 (QH/QL): 1.5
この問題の目的は、低温側出口温度を求め、その後対流平均温度差(ΔTlm)を求めることです。
2. 低温側出口温度の求め方
低温側出口温度 (TL, exit) を求めるためには、エネルギー収支を利用します。まず、高温側のエネルギー流量と低温側のエネルギー流量が等しいという前提を使います。
高温側のエネルギー流量は、流量と温度差を掛け合わせたもので、低温側も同様に求めます。この式により、低温側出口温度が計算できます。
3. 対流平均温度差(ΔTlm)の計算方法
対流平均温度差 (ΔTlm) は、以下の式で求めることができます。
ΔTlm = (ΔT1 – ΔT2) / ln(ΔT1 / ΔT2)
ここで、ΔT1は高温側入口温度と低温側出口温度の温度差、ΔT2は高温側出口温度と低温側入口温度の温度差です。
4. 実際の計算例
具体的に、以下の条件で計算を行います。
- 高温側入口温度: 250℃
- 高温側出口温度: 150℃
- 低温側入口温度: 50℃
- 低温側出口温度: 計算で求める
まず、エネルギー収支を用いて低温側出口温度を求め、次に対流平均温度差を求めます。このようにして、熱交換器の性能を計算することができます。
まとめ
熱交換器の対流平均温度差は、エネルギー収支と温度差を利用して計算できます。低温側出口温度を求めるためにはエネルギー流量の一致を利用し、その後ΔTlmを求めることができます。これらの計算方法は、熱交換器の設計や効率を評価する上で非常に重要です。

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