大学の課題で、化学平衡に関する問題に直面した場合、特に平衡定数(K)を使って反応の平衡時の濃度を求める問題はよくあります。この記事では、与えられた条件のもとで、平衡反応のモル濃度を求める方法を解説します。この問題では、反応式A + B ⇌ Cにおける平衡時の濃度を求める問題を例にします。
問題設定と反応式
問題に記載された反応は以下の通りです。
- A + B ⇌ C
初期条件は、Aの初期濃度が0.100 mol/L、Bの初期濃度が0.200 mol/Lで、Cは初めて存在しません。平衡定数Kは300と与えられています。
平衡定数(K)の式は次の通りです。
K = [C] / ([A][B])
ここで、[A]、[B]、[C]はそれぞれ反応の平衡時における各成分のモル濃度を示します。
平衡時のモル濃度を求める手順
1. **反応の進行による変化を設定する**: 初期濃度からどのくらいの変化があったかを設定します。AとBが反応してCが生成されるので、反応後の濃度変化を変数xで表します。具体的には、AとBがxだけ減少し、Cがxだけ増加します。
2. **濃度の式を立てる**: 反応の進行後のモル濃度は次のように表せます。
- Aの平衡時の濃度: 0.100 – x
- Bの平衡時の濃度: 0.200 – x
- Cの平衡時の濃度: x
平衡定数(K)を用いた計算
平衡定数の式にこれらの値を代入して、xを求めます。平衡定数は300なので、以下の式が成り立ちます。
K = [C] / ([A][B]) = x / ((0.100 - x)(0.200 - x)) = 300
この式を解くことで、xの値を求め、最終的に平衡時の各成分の濃度を計算できます。xを求めるために二次方程式を解くことになります。
計算例: xを求める
二次方程式を解くと、x = 0.000417 mol/Lが得られます。これを使って、各成分の平衡時の濃度を求めます。
- Aの平衡時の濃度: 0.100 – 0.000417 = 0.099583 mol/L
- Bの平衡時の濃度: 0.200 – 0.000417 = 0.199583 mol/L
- Cの平衡時の濃度: 0.000417 mol/L
これで、A、B、Cの平衡時のモル濃度が求められました。
まとめ
この問題を解くためには、平衡定数を使って反応の進行に伴う濃度の変化を考慮し、二次方程式を解くことで平衡時の濃度を求めることができます。化学平衡の問題では、このように反応の初期条件をもとに変化を推測し、平衡定数を使って計算を進めていくことが基本です。
平衡反応の問題に取り組む際は、公式をしっかりと理解し、式を組み立てて計算することが重要です。慣れてくると、より複雑な問題にも対応できるようになります。
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