p(x) = (x-1)(x-2) の解法:行列の多項式とケーリーハミルトンの定理

大学数学

この問題では、p(x) = (x-1)(x-2)という多項式に対して、p(X) = 0となる実2次行列Xを求める方法について説明します。行列の因数分解やケーリーハミルトンの定理を活用し、どのように解くかを理解することが重要です。

問題の式の確認

与えられた式はp(x) = (x – 1)(x – 2)という2次の多項式です。この式に対し、p(X) = 0となる2次行列Xを求める問題です。まず、行列の多項式を考える際には、行列Aがその多項式を満たす解となることを探します。

ケーリーハミルトンの定理により、任意の行列Aに対してその行列の最小多項式が存在します。これを使って解法を進めます。

ケーリーハミルトンの定理と最小多項式

ケーリーハミルトンの定理によれば、任意のn次の行列Aは、その行列に対応する最小多項式を持ちます。最小多項式f(x)は、Aに対してf(A) = 0が成り立つ多項式です。この場合、p(x)は最小多項式の一部であり、Aがp(X) = 0を満たすとき、p(x)がAの最小多項式で割り切れるという関係が成り立ちます。

最小多項式が(x-1)、(x-2)、または(x-1)(x-2)のいずれかである可能性があります。

最小多項式とその対応する行列

① f(x) = (x – 1) の場合、行列Aは単位行列Eであることがわかります。なぜなら、Eはすべての固有値が1であり、p(A) = 0を満たすからです。

② f(x) = (x – 2) の場合、行列Aは2倍の単位行列2Eになります。この場合、すべての固有値が2であり、同様にp(A) = 0を満たします。

③ f(x) = (x – 1)(x – 2) の場合、行列Aは1と2の固有値を持つ対角化可能な行列である必要があります。行列AはP⁻¹ΛPの形で対角化でき、Λは対角行列で固有値1,2を持つ行列です。

行列の対角化と固有値

行列Aがf(x) = (x – 1)(x – 2)を満たす場合、Aの固有値は1と2であるため、Aは対角化可能です。P⁻¹AP = Λという形でAを対角化でき、Λは固有値1と2を持つ対角行列です。

ここで、Pは行列Aの固有ベクトルから構成される行列です。Pを求めることで、Aを対角行列Λに変換することができます。

まとめ:p(X) = 0を満たす行列の求め方

p(X) = 0となる実2次行列Xを求める問題は、ケーリーハミルトンの定理と行列の固有値を活用することで解くことができます。最小多項式が(x-1)、(x-2)、または(x-1)(x-2)のいずれかに対応する行列を求め、Aがそれらの条件を満たすかどうかを確認します。

最終的に、p(X) = 0を満たす行列Xは、E、2E、または固有値1, 2を持つ対角行列P⁻¹ΛPのいずれかになります。これらの方法を使って、行列の問題を解決することができます。

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