地球の大きさを求める問題では、太陽の高度や2地点での角度の違いを利用することができます。具体的には、2つの都市で同時に太陽の高度を測定し、その差を元に地球の円周を求めることができます。この記事では、エクアドル中部にあるリオバンバとエスメラルダスの例を使って、地球の大きさを算出する方法を解説します。
問題設定と必要な情報
リオバンバとエスメラルダスは、約553km離れたエクアドル中部の2つの都市です。この2つの都市で、同時に太陽の高度を測定した結果、リオバンバの高度が79°でエスメラルダスの高度が74°であったとします。この情報を使って、地球の半径を求めます。
まず、太陽の高度が異なるのは、地球の曲率によるものです。この差を元に地球の円周を求めることができます。具体的には、太陽の角度の違いが地球の円周にどれだけの距離に対応するかを計算します。
太陽の高度差を使った地球の曲率の計算方法
地球の大きさを求めるためには、まず2つの都市間の角度の差を計算します。リオバンバとエスメラルダスの太陽の高度差は、79° – 74° = 5°です。この5°が地球上でどれだけの距離に対応するかを計算することで、地球の円周を求めることができます。
次に、地球上で5°に対応する距離が553kmであることを元に、360°に対応する地球の円周を求めます。計算式は次のようになります。
円周 = 553km × (360° / 5°) = 39,576km
この結果、地球の円周は約39,576kmであることが分かります。
地球の半径を求める
地球の円周を求めたら、次は地球の半径を求めます。地球の円周と半径の関係は、円周 = 2πr(rは半径)という式で表されます。
したがって、地球の半径rを求めるために、円周の値を使って次のように計算します。
r = 円周 / 2π = 39,576km / (2 × 3.1416) ≈ 6,300km
これにより、地球の半径は約6,300kmであることが分かります。
まとめ
リオバンバとエスメラルダスでの太陽の高度差を使って、地球の大きさを計算する方法について解説しました。太陽の角度の違いを利用することで、地球の円周を求め、その後円周から半径を計算することができます。この方法は、地球の大きさを算出する基本的な考え方の一つであり、天文学や地理学における重要な手法です。
この計算結果から得られる地球の半径は、実際の地球の半径(約6,371km)に近い値であり、天文学の基本的な理解を深めるための実践的な問題となります。
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