数学において、関数のマクローリン展開はその関数を展開するための非常に便利な方法です。今回は、関数 √(1 + sin(x)) の3次までのマクローリン展開を求める方法について解説します。マクローリン展開は、関数を点x = 0の近くで展開するテイラー級数の一種です。この方法を使って、複雑な関数を簡単な多項式に近似することができます。
マクローリン展開の基本
マクローリン展開とは、ある関数 f(x) をx=0を基準にして近似する方法です。一般的な形は次のようになります。
f(x) = f(0) + f'(0)x + f''(0)x²/2! + f'''(0)x³/3! + ...
つまり、関数 f(x) の各階微分を x=0 の点で計算し、その値を用いて多項式の項を構築していきます。
関数 √(1 + sin(x)) の展開
関数 √(1 + sin(x)) のマクローリン展開を求めるためには、まず関数 f(x) = √(1 + sin(x)) の x = 0 における値とその微分を求めます。
まず、f(0) を求めると、sin(0) = 0 なので。
f(0) = √(1 + sin(0)) = √(1 + 0) = 1
次に、f'(x)(一次の微分)を求めます。チェーンルールを使用して、f'(x) を求めると。
f'(x) = d/dx [√(1 + sin(x))] = (1/2)(1 + sin(x))^(-1/2) × cos(x)
x = 0 のとき、cos(0) = 1 なので。
f'(0) = (1/2)(1 + sin(0))^(-1/2) × cos(0) = (1/2)(1)^(-1/2) × 1 = 1/2
次に、f”(x)(二次の微分)を求めます。これはやや計算が複雑ですが、結果的に。
f''(x) = (d/dx of [f'(x)])
計算の結果、f”(0) = -1/4 となります。
3次までの展開
次に、f”'(x)(三次の微分)を求めていきます。三次の微分もチェーンルールや積の微分を使って求めることができます。最終的に、x=0 の時点で。
f'''(0) = 3/8
これらを使って、√(1 + sin(x)) のマクローリン展開を3次まで求めると、次のようになります。
√(1 + sin(x)) = 1 + (1/2)x - (1/4)x² + (3/8)x³ + O(x⁴)
これが関数 √(1 + sin(x)) の3次までのマクローリン展開です。
まとめ
関数 √(1 + sin(x)) の3次までのマクローリン展開を求めるためには、まず関数のx = 0 における値とその微分を順番に求めていきます。これにより、複雑な関数を多項式の形に近似することができ、計算や解析が非常に簡単になります。今回の例では、展開の各項を求めるために微分を繰り返し計算しました。
この方法を習得すると、他の関数にも同様の展開を適用することができ、数学の解析や問題解決に役立ちます。ぜひ実際に手を動かして、他の関数でも試してみてください。
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