中学2年の理科で行う蒸散の実験では、葉の表側や裏側にワセリンを塗ることで蒸散量の違いを調べることができます。この記事では、実験結果からワセリンを塗る場所による蒸散量の違いを解説し、問題の回答に至る理由を詳しく説明します。
実験条件と結果の確認
実験条件として、Aは特に何もせず、Bは葉の裏側にワセリンを塗り、Cは葉の表側にワセリンを塗った状態で、明るい場所で2時間放置しました。その結果、減少した水の量はAが2.8ml、Bが0.7ml、Cが2.4mlとなっています。
これらの結果を基に、実験での条件を整理すると、Aは自然な蒸散量を示し、BとCはワセリンの影響を受けた状態となります。次に、実験結果から導かれる答えについて考えます。
蒸散の仕組みとワセリンの影響
蒸散とは、植物の葉から水分が気化し、大気中に放出される現象です。通常、葉の表面には気孔があり、これを通じて水分が放出されます。ワセリンを塗ることで、葉の表面または裏側にある気孔が塞がれ、蒸散量が減少します。
葉の表側にワセリンを塗ったCの場合、表面の気孔が塞がれることで、蒸散量が減少しますが、裏側に比べるとまだ蒸散が起こりやすいため、減少した水の量は2.4mlとなります。一方、葉の裏側にワセリンを塗ったBでは、裏側の気孔が塞がれることで、蒸散量がさらに大きく減少し、0.7mlの減少量となります。
なぜ答えが逆になるのか
問題で求められているのは、「Aと□の減少した水の量の差は、葉の表側からの蒸散量」「Aと□の減少した水の量の差は、葉の裏側からの蒸散量だと考えられる」という文において、□に入る適切な記号です。
最初の□にはCが入ります。理由は、Cの実験結果(2.4ml)は、A(2.8ml)との差が葉の表面からの蒸散量の違いを反映しているためです。次に、2つ目の□にはBが入ります。Bの実験結果(0.7ml)は、Aとの差が葉の裏面からの蒸散量の違いを反映しており、ワセリンが裏側の気孔を完全に塞ぐことが蒸散量を大きく減少させたためです。
まとめ
実験結果から導かれる適切な答えは、最初の□にC、2つ目の□にBです。これは、ワセリンが葉の表側や裏側の気孔に与える影響を考慮した上で、蒸散量の差を分析した結果です。この実験を通じて、蒸散の仕組みやワセリンの影響について理解を深めることができます。
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