問題では、2つのベクトルu(t) = (u1(t), u2(t)) と v(t) = (v1(t), v2(t))が、大きさが常に1で、かつ直交していることが与えられています。この状態で、u'(t) = κ(t)v(t) と v'(t) = -κ(t)u(t) の関係を導く必要があります。この記事では、この問題の解法をステップバイステップで解説します。
問題の条件を確認する
まず、問題に与えられた条件を整理します。
- ベクトルu(t)とv(t)の大きさは常に1:|u(t)| = |v(t)| = 1
- ベクトルu(t)とv(t)は常に直交している:〈u(t), v(t)〉 = 0
これらの条件を基に、u'(t) = κ(t)v(t) と v'(t) = -κ(t)u(t) という関係式を導くことが目的です。
ベクトルの直交性を利用する
まず、ベクトルu(t)とv(t)が直交していることを使います。直交ベクトルの性質により、2つのベクトルの内積は0です。
〈u(t), v(t)〉 = 0
この内積が0であることは、2つのベクトルが常に直交していることを意味しています。この式を時間微分すると、次のように求められます。
d/dt〈u(t), v(t)〉 = 〈u'(t), v(t)〉 + 〈u(t), v'(t)〉 = 0
ここで、u(t)とv(t)の微分u'(t)とv'(t)が登場しました。これを使って、次のような式を得ることができます。
〈u'(t), v(t)〉 = -〈u(t), v'(t)〉
u'(t)とv'(t)の関係を導く
次に、u'(t)とv'(t)の関係を導出します。ここで重要なのは、ベクトルu(t)とv(t)が常に直交していることです。この条件から、次の関係式を仮定します。
u'(t) = κ(t) v(t)
この仮定を基に、v'(t)についても次のように仮定できます。
v'(t) = -κ(t) u(t)
この仮定が成り立つかどうかを確かめるために、これを先ほどの内積の式に代入していきます。
内積を使って仮定を検証する
先ほど得られた式に、仮定したu'(t)とv'(t)を代入してみます。
〈u'(t), v(t)〉 = 〈κ(t) v(t), v(t)〉 = κ(t) 〈v(t), v(t)〉 = κ(t)
また、v'(t)についても同様に計算します。
〈u(t), v'(t)〉 = 〈u(t), -κ(t) u(t)〉 = -κ(t) 〈u(t), u(t)〉 = -κ(t)
これらの式は一致しているため、仮定したu'(t) = κ(t) v(t) と v'(t) = -κ(t) u(t) が正しいことが確認できました。
まとめ
このようにして、与えられた条件の下で、u'(t) = κ(t) v(t) と v'(t) = -κ(t) u(t) の関係式が成り立つことが示されました。ベクトルu(t)とv(t)が常に直交し、大きさが1であるという条件を利用し、微分を通じて仮定を検証することで、この関係式を導出することができました。
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