鉄の密度を求めるためには、物体の体積と質量が必要です。特に、穴の空いた丸い鉄のコインのような形状の場合、体積を求める方法が少し複雑になります。この記事では、5円玉のようなコインの体積の求め方を詳しく説明し、密度を正しく計算する方法を解説します。
密度の定義と必要な情報
密度は物質の質量をその体積で割ったものです。公式は以下の通りです。
密度 = 質量 / 体積
この問題では、質量は15.87g、そして体積を求める必要があります。コインは穴が空いているため、まずコイン全体の体積を求め、その後、穴の部分の体積を引いていきます。
コインの全体の体積の求め方
コインの形状は円盤型で、円の断面と厚さを持っています。このような場合、コインの体積は円盤の断面積と高さ(厚さ)を掛け算して求めます。
まず、コイン全体の半径を求めます。コインの直径は3.975cmなので、半径はその半分、1.9875cmです。
次に、円盤の断面積を求めます。円の面積の公式は以下の通りです。
面積 = π × 半径²
半径が1.9875cmなので、面積は。
面積 = π × (1.9875)² ≈ 12.389 cm²
コインの厚さが0.172cmなので、コイン全体の体積は次のように計算できます。
体積 = 面積 × 厚さ = 12.389 cm² × 0.172 cm ≈ 2.13 cm³
穴の部分の体積の求め方
次に、コインの穴の部分を除いた体積を求めます。穴の直径は1.115cmなので、穴の半径はその半分、0.5575cmです。
穴部分の断面積を求めます。
面積 = π × 半径² = π × (0.5575)² ≈ 0.977 cm²
穴の部分の体積は、断面積と厚さを掛け算して求めます。
体積 = 面積 × 厚さ = 0.977 cm² × 0.172 cm ≈ 0.168 cm³
コインの実際の体積を求める
コインの実際の体積は、全体の体積から穴の部分の体積を引いたものです。
実際の体積 = 2.13 cm³ – 0.168 cm³ ≈ 1.96 cm³
鉄の密度の計算
鉄の密度を求めるためには、質量を実際の体積で割ります。質量は15.87gなので、密度は次のように計算できます。
密度 = 質量 / 体積 = 15.87g / 1.96 cm³ ≈ 8.1 g/cm³
まとめ
鉄の密度を求めるためには、穴の空いたコインの体積を正確に計算する必要があります。コイン全体の体積から穴の部分の体積を引くことで、実際の体積が求められ、その後、質量をその体積で割ることで密度を算出できます。この方法で計算した結果、鉄の密度は約8.1 g/cm³となります。
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