この問題では、毎時1000立方メートル(㎥)の水を50メートル(m)の高さに上げるために必要な動力(L[W])を求めます。まず、必要なパラメータが与えられており、重力加速度(g=9.80 m/s²)や水の密度(p=1.00×10³ kg/㎥)も指定されています。この記事では、動力の計算に必要な公式とその計算手順を解説します。
1. 動力の計算に必要な物理的な要素
この問題では水を上げるための動力を求めるために、いくつかの基本的な物理量を理解する必要があります。動力とは、物体を一定の速度で持ち上げるために必要なエネルギーのことで、単位はワット(W)です。物体を持ち上げる場合、エネルギーは位置エネルギーとして計算されます。
位置エネルギー(ポテンシャルエネルギー)は以下の式で表されます:
E = mgh
ここで、mは質量、gは重力加速度、hは高さです。
2. 必要な動力を計算する手順
この問題では、毎時1000㎥の水を50メートルの高さに持ち上げる必要があります。まず、水の質量を求める必要があります。水の密度が1.00×10³ kg/㎥であるため、1000㎥の水の質量は次のように求められます。
水の質量m = 密度 × 体積 = (1.00×10³ kg/㎥) × 1000㎥ = 1.00×10⁶ kg
3. エネルギーの計算と動力の求め方
次に、位置エネルギーを計算します。高さが50メートルで、質量が1.00×10⁶ kg、重力加速度が9.80 m/s²の場合、位置エネルギーEは次のように計算できます。
E = mgh = (1.00×10⁶ kg) × (9.80 m/s²) × (50 m) = 4.90×10⁸ J
ここで得られたエネルギーは、1000立方メートルの水を50メートルの高さに持ち上げるために必要なエネルギーです。しかし、このエネルギーは「動力」に変換する必要があります。
4. 時間当たりの動力の計算
動力Lはエネルギーの時間当たりの変換率として定義されます。エネルギーEが1秒間に変換される場合の動力は次の式で求められます。
L = E / t
ここでtは時間です。毎時1000㎥の水を上げるので、時間は1時間(3600秒)となります。
したがって、動力Lは次のように計算できます。
L = (4.90×10⁸ J) / (3600 s) ≈ 1.36×10⁵ W
まとめ
毎時1000㎥の水を50メートルの高さに上げるために必要な動力は約1.36×10⁵ワット(W)です。この計算方法を理解することで、同様の問題にも応用することができます。動力の計算は、物理の基本的なエネルギーの法則に基づいていますが、単位の変換や適切な計算手順が重要です。
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