高校数学でよく登場する「完全平方式」について、解説を読んでいくうちに混乱することがあります。特に、参考書では「a(y-α)²」の形として説明されている一方で、インターネットで調べると「括弧の前に係数がない」と記載されていることが多いです。では、どちらが正しいのでしょうか?今回はその疑問について、完全平方式の定義を詳しく解説します。
完全平方式とは?
完全平方式とは、二次式を特定の形に変換する方法のことを指します。具体的には、二次式を「a(y-α)²」の形に変換することです。ここで、aは任意の定数で、yは変数、αは定数です。この形は、平方完成とも呼ばれ、式を簡単に解くために用いられます。
なぜ「a(y-α)²」の形になるのか?
「a(y-α)²」の形になる理由は、二次式の項を完全に平方にして、式をよりシンプルにするためです。例えば、y² + 6yという式を平方完成すると、(y+3)² – 9となります。このようにして、二次式を平方の形に変換することを「完全平方式」と言います。
また、これに係数aを加えることで、より一般的な形を取ることができます。すなわち、式は「a(y-α)²」となります。この形では、aが係数として作用し、グラフの開き具合を調整する役割を果たします。
インターネットで見かける「係数がない」という記載について
インターネットで見かける「係数がない」という記載は、完全平方式が「y² + 6y = (y+3)² – 9」のように、単にyの項を平方完成する場合を指していることが多いです。この場合、式に係数が現れないことがあります。しかし、実際には、より一般的な場合、係数aが必要になることがほとんどです。
つまり、aを含んだ形の「a(y-α)²」は、一般的な完全平方式の表現であり、インターネット上で見かける場合は、係数を省略した簡略化された例であることが多いのです。
完全平方式の利用例
完全平方式は、二次方程式を解くためや、グラフの頂点を求めるために非常に便利です。例えば、y² + 6y + 8という式を完全平方式で表すと、(y+3)² – 1となり、これを使って簡単にグラフの頂点を求めることができます。
また、この方法を使うことで、二次式の根を求めるための手順も簡単になります。完全平方式をマスターすることは、高校数学において非常に有益です。
まとめ
完全平方式は、二次式を平方完成して簡単に扱うための方法です。一般的には「a(y-α)²」という形で表され、aは係数として含まれることが多いです。インターネット上で見かける簡略化された例は、係数aが省略されていることが多いため、注意が必要です。完全平方式を理解することで、二次方程式を解く際の計算が格段に簡単になります。
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