作業環境測定における吸入性粉じん測定用分粒装置の種類

作業環境測定における吸入性粉じんの測定は、労働環境を評価する上で非常に重要です。特に、粉じんの分粒装置にはいくつかの種類があり、それぞれが異なる特性を持っています。ここでは、多段型分粒装置と慣性衝突式分粒装置の2種類の主な分粒装置について説明します。

1. 多段型分粒装置の特徴

多段型分粒装置は、吸入性粉じんを複数の段階で処理することで、粒子をより正確に分けることができます。この装置は、異なるサイズの粒子を段階的に分けるため、広範囲な測定が可能です。これにより、細かい粉じんや大きな粒子も効率よく測定できます。

慣性衝突式分粒装置は、粒子が流れに沿って動く際、衝突を利用して粒子を分ける装置です。粒子の質量と速度に基づいて、異なる粒子を分ける仕組みになっています。この方式は、特に高速で動く粉じんを測定する際に有効で、粒子の大きさに応じた分別が行えます。

多段型分粒装置と慣性衝突式分粒装置は、それぞれの用途に応じて適切に選択されるべきです。多段型装置は精密な分別を行いたい場合に適しており、慣性衝突式装置は粉じんが高速で移動する作業環境での使用に適しています。

作業環境測定における分粒装置は、測定対象となる粉じんの特性や作業環境によって選択されます。多段型分粒装置と慣性衝突式分粒装置の違いを理解することで、より適切な装置を選択し、効率的な測定が可能となります。