「x³ + 1/x³ = (x + 1/x)³ – 3x × 1/x(x + 1/x)」という式の問題を解く中で、異なる式変形が得られることがあります。特に、あなたが行った式変形「= (x + 1/x)(x² + 1/x²)」と解答が一致しない理由について考えてみましょう。この記事では、この問題を数学的に分解し、なぜあなたの式と解答が異なるのかを解説します。
対称式とは?
対称式とは、変数を含む式の中で、変数の置き換えがあっても式の形が変わらない特徴を持つ式です。例えば、xと1/xという形の対称式は、xと1/xを入れ替えても式の形が変わりません。この特性を使って、複雑な式の変形や計算が簡単に行えることがあります。
今回の問題に登場する「x³ + 1/x³」という式も、xと1/xが対称的に登場しています。このような式を整理するためには、対称性を活用した計算方法が効果的です。
与えられた式の確認
まず、問題の式を確認しましょう。与えられた式は「x³ + 1/x³ = (x + 1/x)³ – 3x × 1/x(x + 1/x)」です。この式では、右辺が(x + 1/x)³の展開式に基づいています。
右辺を展開すると、次のようになります。
(x + 1/x)³ = x³ + 3x + 3/x + 1/x³
したがって、右辺は「x³ + 1/x³ + 3(x + 1/x)」という形に整理できます。これが左辺のx³ + 1/x³と一致することがわかります。
あなたの式「= (x + 1/x)(x² + 1/x²)」について
次に、あなたが提示した式「= (x + 1/x)(x² + 1/x²)」について考えましょう。これも一見正しいように思えますが、実際にはこの式は元の式の展開とは異なります。
まず、(x + 1/x)(x² + 1/x²)を展開してみます。
(x + 1/x)(x² + 1/x²) = x³ + x + 1/x + 1/x³
この結果、x³ + 1/x³ + x + 1/x という形になりますが、元の式「x³ + 1/x³ = (x + 1/x)³ – 3x × 1/x(x + 1/x)」には、3(x + 1/x)という項が含まれているため、完全には一致しません。
なぜあなたの式が合わないのか?
あなたの式「= (x + 1/x)(x² + 1/x²)」が元の式と一致しない理由は、右辺に含まれる「3(x + 1/x)」という項が欠けているからです。元の式では、この項が重要な役割を果たしており、これを無視して式を変形すると答えが一致しません。
したがって、あなたの式は展開が不完全であり、必要な項が不足しているため、解答と一致しないのです。
まとめ
「x³ + 1/x³ = (x + 1/x)³ – 3x × 1/x(x + 1/x)」の式において、あなたの式「= (x + 1/x)(x² + 1/x²)」が答えと合わない理由は、右辺に必要な項が不足しているからです。式変形においては、すべての項を正確に展開することが重要で、特に対称式の場合、その特性を理解して適切に式を展開することが求められます。
数学的な式変形においては、細かな計算ミスや項の取り忘れが結果に大きな影響を与えることがあります。正しい式変形を行うためには、与えられた式を慎重に展開し、すべての項を正確に扱うことが大切です。
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