不定方程式の解法において、mod を使った方法や拡張ユークリッドの互除法は非常に強力な手法です。今回は、具体的に「53x + 37y = 1」という方程式を解く方法について詳しく解説します。特に、x の解を求めた後の y の計算や、拡張ユークリッドを使った解法をわかりやすく説明します。
不定方程式の基本的な解法アプローチ
不定方程式とは、整数解を持つ方程式のことを指します。53x + 37y = 1 のような方程式は、その解が無限に存在する場合があります。この場合、mod を使った手法や、拡張ユークリッドの互除法を用いることで、x と y の整数解を求めることができます。
まず、x の解を求めるために、mod を使った方法で計算を行います。この過程で出てきた式を元に、y の解を求める方法を詳しく見ていきます。
mod を使って x を求める方法
最初に与えられた方程式 53x + 37y = 1 を mod 37 の下で考えます。まず、mod 37 での式は、53x ≡ 1 (mod 37) となります。53 は mod 37 で 16 に等しいため、この式は 16x ≡ 1 (mod 37) になります。
次に、16x ≡ 1 (mod 37) を解くために、x の逆数を mod 37 で求めます。これを繰り返していくことで、x ≡ 7 + 37k の形に解を得ることができます。この解法により、x の解が得られます。
y の解を求める方法
x の解を得た後、次に y の解を求めます。y を求めるためには、元の方程式 53x + 37y = 1 に x の解を代入して計算する方法が一般的ですが、ここで問題となるのが、計算が煩雑になりがちな点です。
ここで有効なのが、拡張ユークリッドの互除法です。拡張ユークリッドを使うことで、簡単に y の解を求めることができます。具体的には、37y ≡ 1 (mod 53) の式を解くことによって、y ≡ -10 + 53k の形に解が得られます。
拡張ユークリッドの互除法とは?
拡張ユークリッドの互除法は、最小公倍数や最大公約数を求める際に使うアルゴリズムですが、不定方程式の解法にも非常に有効です。ユークリッドの互除法に基づいて、与えられた数に対して逆数を求めることができます。
この方法を使うことで、y の解を簡単に求めることができますが、その際に出てくるマイナスの符号が気になるかもしれません。これに関しては、解における符号を調整することで解決できます。
符号を調整する方法
y の解が -10 + 53k の形で出た場合、この -10 はそのまま使うことができます。代わりに、解を別の形で表すことが可能で、例えば + 43 + 53k とすることで、負の数を回避することもできます。
理論的に、y の解に符号を変更しても問題はなく、実際の問題に合わせた適切な範囲の解を選ぶことができます。これにより、不定方程式の解は得やすくなり、計算が簡単になります。
まとめ
不定方程式の解法において、mod を使った手法や拡張ユークリッドの互除法は非常に有効なツールです。特に x の解を求めた後の y の計算で出てくる符号や計算の煩雑さは、拡張ユークリッドの方法を使うことで簡単に解決できます。これらの方法を駆使して、不定方程式の整数解を求めることができます。
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