中学3年生の数学でよく扱われるテーマの一つに、「3の倍数でない整数nに対して、nの二乗-1が3の倍数であることを証明せよ」という問題があります。今回はこの問題について、分かりやすく解説していきます。
1. 問題の前提
まず、問題の条件をしっかり確認しましょう。与えられた条件は、整数nが「3の倍数でない」というものです。この条件を数式で表すと、nは「3m+1」または「3m+2」という形で表されます(mは任意の整数)。
このことを使って、nの二乗-1が3の倍数になることを証明していきます。
2. 「3m+1」または「3m+2」について考える
まず、nを「3m+1」と「3m+2」の形に分けて、それぞれの場合に分けて考えます。このようにすることで、3の倍数でない整数がどのように振る舞うのかを調べることができます。
2-1. n = 3m + 1の場合
まず、n = 3m + 1と仮定します。このとき、nの二乗を計算します。
n^2 = (3m + 1)^2 = 9m^2 + 6m + 1
したがって、n^2 – 1 = 9m^2 + 6mが得られます。この式は3の倍数であることがわかります。なぜなら、9m^2 + 6mは3で割り切れるからです。
2-2. n = 3m + 2の場合
次に、n = 3m + 2の場合を考えます。nの二乗は次のようになります。
n^2 = (3m + 2)^2 = 9m^2 + 12m + 4
このとき、n^2 – 1 = 9m^2 + 12m + 3となります。この式もまた、3の倍数であることがわかります。なぜなら、9m^2 + 12m + 3は3で割り切れるからです。
3. 結論
以上から、nが「3m+1」または「3m+2」の形で表される場合、nの二乗から1を引いたものは常に3の倍数であることが示されました。
このように、整数nが3の倍数でない場合、nの二乗-1は必ず3の倍数になるという結論が得られます。
4. まとめ
整数nが3の倍数でない場合に、nの二乗-1が3の倍数になる理由について、3の倍数でない整数を「3m+1」または「3m+2」として分け、それぞれについて計算を行いました。どちらの場合も、nの二乗-1は3の倍数になることがわかりました。この証明は、整数の性質に基づく基本的な数学的手法の一つです。
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