帰納法を使って数学的命題を証明する方法

高校数学

高校数学でよく登場する「0以上の整数に対して成立することを示せ」や「任意の整数に関して成立することを示せ」という問題を解くためには、帰納法を使う方法が重要です。帰納法は、ある命題が整数の範囲で成立することを証明する強力な手法です。この記事では、帰納法の基本的な考え方とその使い方を解説します。

帰納法の基本概念

帰納法には主に2つのステップがあります。まず、基底ケース(最小の整数で命題が成立することを示す)を証明し、次に帰納法の仮定(ある整数kについて命題が成立すると仮定する)を使って次の整数k+1に対して命題が成立することを証明します。この2つのステップを踏むことで、命題がすべての整数に対して成立することを示します。

1. 基底ケースの証明

まずは最小の整数について命題が成立することを証明します。通常、この最小の整数は0または1です。例えば、「0以上の整数に関して成立する命題」を証明する場合、まず「n=0」または「n=1」で命題が成立することを確認します。

例えば、命題が「nが0以上の整数に対して成り立つ」という場合、まずn=0で命題が成立することを示します。

2. 帰納法の仮定

次に、ある整数kについて命題が成立すると仮定します。この仮定を使って、次の整数k+1についても命題が成立することを示す必要があります。帰納法の核心部分であり、ここでの証明が命題全体を証明するためのカギとなります。

例えば、n=kのとき命題が成立すると仮定し、n=k+1の場合にも命題が成立することを示します。

3. 実際の問題の解法例

具体的な例として、次のような命題を考えます:「任意の整数nについて、n^2 + nが偶数であることを示せ」。この問題を帰納法で解くためには、まずn=0の場合に命題が成立することを示し、その後n=kに対して成立すると仮定して、n=k+1でも命題が成立することを示す必要があります。

まとめ

帰納法を使うことで、整数に関する命題が全てのケースで成立することを証明できます。最初に基底ケースを確認し、その後帰納法の仮定を使って次のケースについて証明する手順が重要です。帰納法は多くの数学的証明に使用される手法なので、しっかりと理解しておくと便利です。

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