高校化学の問題でよく扱われる「凝固点降下度」に関する質問について、具体的な問題を取り上げ、その解き方と冷却曲線について詳しく解説します。問題文にある通り、塩化ナトリウム水溶液が冷却される過程で、どこで冷却曲線が変化するのか、また凝固点降下度を求めるための公式の使い方について掘り下げていきます。
1. 問題の概要
500gの純粋な水に0.585gの塩化ナトリウムを溶かした溶液を、-0.200℃まで冷却したとき、どれだけの氷が生じたのかを求める問題です。この際、凝固点降下度の計算において、公式Δt = K_mが使用されますが、どのように冷却曲線に適用されるのかを理解することが重要です。
2. 溶液の冷却曲線のどの区間でこの計算を適用するか?
冷却曲線は、まず溶液が液体状態で冷却され、凝固点に達すると急激に固化します。この際、凝固点降下度Δtが測定され、K_m(モル凝固点降下定数)を使って氷の質量を計算することができます。質問の内容では、溶液の冷却曲線の「凝固点付近」が問題となっており、この段階でΔtが急激に変化します。
冷却曲線においては、溶液が冷却される際に液体状態から固体状態に移行する瞬間があり、その変化に関連する温度変化がΔtに反映されます。したがって、この状態では冷却曲線の「凝固開始」および「凝固完了」の部分に相当します。
3. Δt = K_mの公式をどのように使用するか
Δt = K_mの公式は、溶液の凝固点がどれだけ下がるかを計算するために使用されます。これを用いることで、氷の質量を求めることができます。具体的には、溶液に溶けている物質のモル数と、凝固点降下定数K_mを掛け合わせることで、凝固点の低下量Δtを求め、その値から生じた氷の質量を導き出します。
この公式は、冷却曲線の「凝固点下降領域」において適用され、物質がどれだけ凝固したかを示します。実際の計算では、溶質の質量と溶媒の質量に基づいて、モル数を算出し、その後の計算で生じる氷の質量を求めます。
4. まとめと注意点
この問題では、冷却曲線の特に凝固点付近の領域に注目し、Δt = K_mの公式を使って氷の質量を計算する方法を学びました。凝固点降下度は、冷却過程でどれだけ溶液が冷却され、どれだけの氷が形成されるかを理解するための重要な概念です。
この問題における重要なポイントは、冷却曲線の「凝固開始」から「凝固完了」の区間を正確に把握し、その中で凝固点降下度を計算することです。また、Δt = K_mの公式を使う際には、正しいモル数と凝固点降下定数の理解が必要です。
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