「蜻蛉日記」の和歌「いづことか音にのみ聞くみみらくの島がくれにし人をたづねむ」の中の「島がくれにし」の「し」について解説します。この和歌は、作者が訪ねるべき人の所在を尋ねる内容で、特に「島がくれにし」の「し」が文法的に気になる部分です。この記事では、和歌の意味や構造を詳しく説明します。
和歌の背景と意味
「いづことか音にのみ聞くみみらくの島がくれにし人をたづねむ」という和歌は、作者がかつての恋人を探し続ける心情を表現したものです。ここで言う「みみらくの島」は実際の場所ではなく、理想化された、もしくは憧れの地として描かれています。「島がくれにし」とは、「島が暮れにして」の意で、日が暮れてしまっているという意味です。
「島がくれにし」の「し」の解説
この和歌の「島がくれにし」の「し」は、古典文学における接続助詞「し」として使われています。この「し」は、過去を表現し、「~していた」という意味を持つことが多いです。ここでは、過去の出来事や状態を示すために使用されており、文全体の意味をつなげる役割を果たしています。
和歌の切れ目について
この和歌の切れ目は、句の区切りや意味の変化に注目することで判断できます。「いづことか音にのみ聞くみみらくの島がくれにし」の部分が一つの単位となり、「人をたづねむ」が次の意志を示す部分です。全体的に、時制や意味のつながりを踏まえて、「島がくれにし」が過去の出来事を示しているため、その部分で一旦切れ目を見つけるのが自然です。
まとめ
「いづことか音にのみ聞くみみらくの島がくれにし人をたづねむ」という和歌は、古典文学における複雑な文法と美しい表現が特徴です。特に「島がくれにし」の「し」の使い方に注目することで、過去を表す重要な助詞の意味を理解することができます。この解説を通じて、和歌の深い意味をよりよく理解する手助けとなることを願っています。
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