合同式での割り算:互いに素な数の割り算と逆元について

高校数学

大学受験を控えた宅浪生の方が合同式の問題で疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。特に、「2^k≡4(mod 7)」という合同式を解く際に、4と7が互いに素だからといって両辺を4で割ることができるのかという疑問について、理解しやすく解説します。

合同式と逆元の基本的な考え方

合同式とは、数をある法で割った余りが等しいことを示す式です。例えば、「2^k ≡ 4 (mod 7)」は、2のk乗を7で割った余りが4であることを意味します。

質問者が言っている「互いに素だから両辺を4で割る」というのは、合同式の扱い方としては誤りです。合同式における割り算は、「逆元」を使って行います。

逆元とは?

逆元とは、ある数と掛け算をしたときに、法(mod)で1になる数のことです。例えば、aとbが互いに素であれば、aの逆元bは、ab ≡ 1 (mod n)を満たします。つまり、逆元を使うことで割り算が可能になります。

逆元を求めるためには、拡張ユークリッドのアルゴリズムなどを使って、modの下でどの数が逆元にあたるかを計算します。この方法を使うことで、合同式の割り算が可能になります。

なぜ「4で割ることができないのか?」

「4と7は互いに素だから、両辺を4で割ることができる」という考え方は、数学的には誤りです。合同式の割り算は単純な「割り算」ではなく、「逆元」を求めて掛け算をするという操作を取ります。

例えば、2^k ≡ 4 (mod 7)という式の場合、4の逆元を7で求め、その逆元と両辺を掛け算してkを求める必要があります。直接的に両辺を4で割るのは、合同式の性質に合いません。

合同式の例:解法のステップ

次に、問題「2^k ≡ 4 (mod 7)」を解くために必要な手順を説明します。

1. 4の逆元を7で求めます。

2. 逆元を使って両辺に掛け算をします。これにより、kの式に変換できます。

このように、合同式の割り算は逆元を使って行う必要があり、単純に割り算を行うことはできません。

まとめ:合同式での割り算の正しい理解

合同式での割り算を行うためには、単純に両辺を割るのではなく、逆元を求めて掛け算を行うことが必要です。4と7が互いに素であっても、合同式では逆元を利用することが重要なポイントです。

今後、合同式や逆元に関してさらに詳しく学んでいくことが、数学の理解を深めるためには欠かせません。この解法をしっかりと理解し、他の合同式の問題にも応用できるようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました