消火ポンプの流量試験でフローメーターの数値が不安定である場合、特に気になるのがキャビテーションの発生です。質問にあったように、フート弁と流量試験装置の出口が近いことでキャビテーションが起こる可能性について解説します。
キャビテーションとは
キャビテーションとは、ポンプ内で液体の圧力が下がり、気泡が発生する現象です。これがポンプ内部で発生すると、気泡が破裂し、周囲の金属にダメージを与え、性能が低下します。キャビテーションは流量試験中にフローメーターの数値が不安定になる原因の一つです。
フート弁と流量試験装置の出口が近いとキャビテーションが起こる原因
フート弁と流量試験装置の出口が近すぎると、流体がポンプの吸い込み口から直接流れ出し、急激な圧力変動を引き起こすことがあります。この急激な圧力変動がキャビテーションの原因になります。流量試験では、ポンプの吸い込み口の流れが安定していることが重要です。
流量試験の際に気をつけるべき点
流量試験を行う際、フート弁と流量試験装置の距離を十分に確保することが重要です。また、吸い込み側の流れが乱れないように配慮することで、キャビテーションを防ぐことができます。ポンプの性能を正確に評価するためには、安定した流れと適切な圧力が必要です。
締め切り試験と放水試験で問題がない理由
締め切り試験や放水試験では、ポンプの吸い込み側の流れが比較的安定しており、キャビテーションの影響が少ない場合があります。これに対して、流量試験では正確な流量測定が求められ、圧力の変動やキャビテーションが試験結果に大きな影響を与えるため、注意が必要です。
まとめ
フート弁と流量試験装置の出口が近いとキャビテーションが発生する可能性が高くなります。流量試験を行う際には、フート弁と試験装置の位置関係を適切に保つことが重要です。これにより、安定した試験結果を得ることができ、ポンプの性能評価を正確に行うことができます。
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