待ち行列理論に基づく各種平均値の計算方法(平均待ち時間、平均応答時間など)

大学数学

待ち行列理論は、顧客がシステムに到着し、順番待ちやサービスを受けるプロセスをモデル化する数学的な枠組みです。ここでは、与えられたパラメータに基づき、いくつかの重要な平均値を計算する方法について解説します。

1. 問題の設定と基本的なパラメータ

問題では、次のパラメータが与えられています。

  • 到着率 λ = 1.25
  • 平均サービス時間 E(ts) = 0.6
  • 利用率 ρ = 0.75

これらをもとに、平均待ち時間(E(tw))、平均応答時間(E(tq))、平均待ち客数(E(Lw))、および平均系内滞留客数(E(Lq))を求める必要があります。

2. 平均待ち時間(E(tw))の計算方法

平均待ち時間 E(tw) は、待機している時間の平均を示します。M/M/1待ち行列モデルにおける待ち時間の平均は次の式で求められます。

E(tw) = (E(ts) * ρ) / (1 – ρ)

これを使って計算すると、E(tw) は約0.24秒になります。

3. 平均応答時間(E(tq))の計算方法

平均応答時間 E(tq) は、顧客がシステムに到着してからサービスを受けるまでの平均時間です。応答時間は、待ち時間とサービス時間を加えたものと考えられます。

E(tq) = E(tw) + E(ts)

したがって、E(tq) は約0.84秒となります。

4. 平均待ち客数(E(Lw))と平均系内滞留客数(E(Lq))の計算方法

平均待ち客数 E(Lw) と平均系内滞留客数 E(Lq) は、システム内で待機している顧客やサービスを受けている顧客の数を示します。

これらは次の式で求められます。

  • E(Lw) = λ * E(tw)
  • E(Lq) = λ * E(tq)

計算すると、E(Lw) は約0.3、E(Lq) は約1.05 となります。

5. まとめ

待ち行列理論における重要な平均値は、与えられたパラメータに基づいて簡単に計算できます。これにより、システムの効率や性能を評価することができ、最適化や改善のための指針を得ることができます。

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