この記事では、20代と50代の日本人に対するコンピュータゲームへの関心度に関して、統計的な検定を行う方法について説明します。具体的には、与えられたデータを基に、これらの年代間に差があるかどうかを有意水準α=0.01で検定する手順を解説します。
問題の内容
まず、与えられたデータは次のようになっています。
- 20代: 興味がある78人、興味がない22人
- 50代: 興味がある53人、興味がない47人
このデータを基に、2つのグループ(20代と50代)間で「コンピュータゲームへの関心度」に有意な差があるかどうかを調べます。
統計的検定の準備
この問題では、カイ二乗検定を使って、2つのグループ間に差があるかどうかを調べます。カイ二乗検定は、カテゴリカルデータ(ここでは「興味がある」「興味がない」)の分布が期待される分布と一致しているかどうかを確認するための方法です。
まず、帰無仮説(H0)と対立仮説(H1)を設定します。
- H0: 20代と50代のコンピュータゲームへの関心度には差がない
- H1: 20代と50代のコンピュータゲームへの関心度に差がある
カイ二乗検定の実施
次に、カイ二乗統計量を計算します。まず、実際のデータを元にした観測度数を整理します。
興味がある | 興味がない | |
---|---|---|
20代 | 78 | 22 |
50代 | 53 | 47 |
次に、期待度数を計算します。期待度数は、各セルにおける値が帰無仮説のもとでどれだけ予想されるかを示します。期待度数は次の式で計算されます。
期待度数 = (行の合計 × 列の合計) / 総計
期待度数を計算した後、カイ二乗統計量を計算します。カイ二乗統計量は、次の式で求められます。
χ² = Σ((観測度数 – 期待度数)² / 期待度数)
検定結果の解釈
カイ二乗統計量を計算したら、それを自由度(df)と照らし合わせて、カイ二乗分布表からp値を求めます。自由度は、(行数 – 1) × (列数 – 1) で計算されます。ここでは、自由度は 1 になります。
最後に、得られたp値と有意水準α=0.01を比較します。p値がαより小さい場合、帰無仮説を棄却し、20代と50代の間に有意な差があると結論します。逆に、p値がαより大きい場合、帰無仮説を棄却せず、2つのグループ間に差はないと判断します。
まとめ
このように、カイ二乗検定を使って、20代と50代のコンピュータゲームへの関心度に差があるかどうかを統計的に検定することができます。問題を解くための手順としては、観測度数と期待度数を計算し、カイ二乗統計量を求め、p値を使って有意差を判断します。
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