相加相乗平均の大小関係を使った不等式の証明と等号の条件

高校数学

中学や高校で学ぶ相加相乗平均の大小関係を利用して、不等式の証明を行う問題はよく出題されます。今回は、a > 0, b > 0の時に、a + 9/a + 1 ≥ 5 を証明し、さらに等号が成り立つ条件を求める問題を解説します。

相加相乗平均の大小関係とは

相加相乗平均の不等式(AM-GM不等式)は、2つの非負の数に対して、次のように表されます。

(a + b) / 2 ≥ √(ab)

この不等式は、aとbの相加平均は、相乗平均以上であることを示しています。さらに、この不等式は、a = b のときに等号が成り立ちます。これを利用して、与えられた不等式を証明するために、式の変形を行います。

不等式の証明:a + 9/a + 1 ≥ 5

問題の式は、a > 0, b > 0 の時に a + 9/a + 1 ≥ 5 となっています。これを証明するために、相加相乗平均の不等式を利用します。

まず、a と 9/a の2つの数に注目します。この2つの数に対して、相加相乗平均の不等式を適用します。

(a + 9/a) / 2 ≥ √(a * 9/a)

この式の右辺を簡単にすると、√9 = 3 となります。したがって、式は次のように書けます。

(a + 9/a) / 2 ≥ 3

両辺に2をかけると。

a + 9/a ≥ 6

したがって、a + 9/a + 1 ≥ 6 + 1 = 7 となります。

ここまでの証明から、a + 9/a + 1 ≥ 7 であることがわかります。この不等式が 5 より大きいことが確認できましたが、次に5になる場合を考えます。

等号が成り立つ条件

相加相乗平均の不等式では、等号が成り立つのは、a = 9/a のときです。したがって、a = √9 = 3 のときに等号が成立します。

つまり、a = 3 のときに、a + 9/a + 1 = 5 となり、等号が成り立つことが確認できます。

まとめ

今回の問題では、相加相乗平均の不等式を利用して、不等式 a + 9/a + 1 ≥ 5 の証明を行いました。証明の結果、a = 3 のときに等号が成り立つことがわかりました。このように、相加相乗平均の不等式は、さまざまな不等式の証明に非常に有用なツールです。

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