本記事では、複素数の積に関する興味深い関係式について解説します。「ω=αβ」のとき、ω-(共役)=α-(共役)×β-(共役)が成り立つかどうかについて具体的に検証していきます。
複素数の共役とは?
まず、複素数の共役について簡単に復習しましょう。複素数α = a + bi(a, b は実数)の共役は、α- = a – bi となります。共役とは、複素数の虚部の符号を反転させたものです。
例えば、α = 3 + 4i の場合、α- = 3 – 4i です。この共役を使うことで、複素数の演算が簡単になります。
複素数の積における共役の性質
複素数の積に関する重要な性質の一つに、「複素数の積の共役は、各複素数の共役の積と等しい」というものがあります。具体的には、次の式が成り立ちます。
(αβ)- = α- × β-
この性質を用いることで、複素数の積の共役が各複素数の共役の積に等しいことが確認できます。
質問に対する解説
質問では「ω = αβ」のときに、ω-(共役) = α-(共役) × β-(共役) が成り立つかどうかについて尋ねられています。この場合、複素数の共役の性質を使うと、簡単に答えることができます。
実際に計算すると、ω = αβ の場合、ω- = (αβ)- となり、先ほど示した性質から、ω- = α- × β- であることが分かります。
実例で確認してみましょう
具体例を見てみましょう。複素数α = 2 + 3i、β = 1 – 4i とすると、ω = αβ は次のように計算できます。
ω = (2 + 3i)(1 – 4i) = 2 – 8i + 3i – 12 = -10 – 5i
次に、ωの共役を計算すると、ω- = -10 + 5i となります。
一方、αの共役はα- = 2 – 3i、βの共役はβ- = 1 + 4i です。これらの積は、
α- × β- = (2 – 3i)(1 + 4i) = 2 + 8i – 3i – 12 = -10 + 5i
したがって、ω-(共役) = α-(共役) × β-(共役) が成り立つことが確認できました。
まとめ
本記事では、複素数の積における共役の性質について解説しました。「ω = αβ」のとき、ω-(共役) = α-(共役) × β-(共役) が成り立つことが、具体例を通じて確認できました。この性質を理解しておくと、複素数の演算がより簡単に行えるようになります。
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