アシダカグモは本当にゴキブリが好物?捕食の傾向と生態を解説

昆虫

アシダカグモは、日本国内でも見かけることのある大型のクモで、特に家庭内でのゴキブリ駆除に役立つ存在として知られています。果たしてアシダカグモは、他の獲物より特にゴキブリを好んで捕食するのでしょうか?この記事では、その生態と捕食行動について解説していきます。

アシダカグモの基本的な生態

アシダカグモ(学名:Heteropoda venatoria)は、ハンター型のクモで網を張らずに自らの脚力と視力で獲物を捕らえます。体長は大きく、脚を広げると10cmを超えることもあり、その迫力から苦手とする人も少なくありません。

しかし、このクモは人間に対して攻撃的ではなく、むしろ人家に棲みついて害虫を駆除してくれる益虫として知られています。

アシダカグモが捕食する主な獲物

アシダカグモは夜行性で、暗がりを好んで活動します。主に以下のような小動物を捕食します。

  • ゴキブリ
  • ハエ
  • カマドウマ(便所コオロギ)
  • 小型のクモ
  • その他の小型昆虫

このように、ゴキブリだけでなく幅広い種類の小型生物を捕食対象としています。

なぜ「ゴキブリハンター」として知られているのか

アシダカグモが「ゴキブリハンター」として有名なのは、ゴキブリを捕食する能力が高く、ゴキブリの生息環境とアシダカグモの好む環境が一致しているためです。特に夜間に活動するため、夜行性のゴキブリと遭遇する機会が多く、効率的に捕食することができるのです。

また、アシダカグモは動体視力に優れており、素早く動くゴキブリを正確に追い詰めて捕獲することができます。そのため、「ゴキブリを好んで食べる」という印象が強まっていますが、実際には特別にゴキブリを選好しているわけではなく、環境的な要因によってゴキブリを捕まえやすいという事情があります。

アシダカグモと人との共生関係

一部の家庭では「ゴキブリ対策」としてアシダカグモを放すという人もいます。実際に、アシダカグモが家の中に棲みつくことで、ゴキブリの数が大幅に減ったという報告もあります。

ただし、大きな体に驚いてしまう方や、クモが苦手な方にとっては受け入れがたい存在かもしれません。そのため、アシダカグモが自然と入ってきた場合でも、害を与える存在ではないと理解することで、過度な恐怖心を抱かずに済むでしょう。

まとめ:アシダカグモはゴキブリ専門ではないが、優れた捕食者

アシダカグモは、特にゴキブリだけを好んで食べるわけではありませんが、ゴキブリと生活時間帯や行動パターンが重なるため、結果的にゴキブリをよく捕食します。動体視力と瞬発力に優れたこのクモは、家庭内の害虫駆除において非常に頼もしい存在と言えるでしょう。

そのため、アシダカグモを見かけたら「益虫」として見守る、または静かに逃がしてあげるのも一つの選択肢です。

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