今回は、標準正規分布N(0,1)に基づく確率の問題を解く方法について解説します。具体的な問題として、P(Z > 1.29), P(-0.5 < Z < 0.6), P(0.5 < Z < 1.65)を計算する方法を順を追って説明します。標準正規分布の確率を求めるためには、累積分布関数(CDF)を使いますが、詳しい手順を見ていきましょう。
1. P(Z > 1.29)の計算方法
まず、P(Z > 1.29)を求めます。これは標準正規分布において、Zが1.29より大きい確率を求める問題です。累積分布関数を使ってP(Z ≤ 1.29)を求め、そこから1を引きます。
- P(Z ≤ 1.29)を標準正規分布表または計算機を用いて求めると、約0.9015となります。
- したがって、P(Z > 1.29) = 1 – P(Z ≤ 1.29) = 1 – 0.9015 = 0.0985となります。
2. P(-0.5 < Z < 0.6)の計算方法
次に、P(-0.5 < Z < 0.6)を求めます。この場合、Zが-0.5から0.6の間にある確率を求めます。これも累積分布関数を使って、P(Z ≤ 0.6)とP(Z ≤ -0.5)をそれぞれ求め、差を取ることで解決します。
- P(Z ≤ 0.6)を求めると、約0.7257。
- P(Z ≤ -0.5)を求めると、約0.3085。
- したがって、P(-0.5 < Z < 0.6) = P(Z ≤ 0.6) - P(Z ≤ -0.5) = 0.7257 - 0.3085 = 0.4172となります。
3. P(0.5 < Z < 1.65)の計算方法
最後に、P(0.5 < Z < 1.65)を求めます。この確率も同様に累積分布関数を使用します。P(Z ≤ 1.65)とP(Z ≤ 0.5)をそれぞれ求め、差を取る方法です。
- P(Z ≤ 1.65)を求めると、約0.9505。
- P(Z ≤ 0.5)を求めると、約0.6915。
- したがって、P(0.5 < Z < 1.65) = P(Z ≤ 1.65) - P(Z ≤ 0.5) = 0.9505 - 0.6915 = 0.2590となります。
まとめ
今回の問題では、標準正規分布における確率を累積分布関数を使って計算しました。計算の手順を理解しておくと、標準正規分布に関するさまざまな確率問題に対処できるようになります。次回からは、正規分布の他の応用問題にも挑戦してみましょう。
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