ファナックのCNCプログラムにおけるGコード固定サイクルを使う際、加工設定を変更したいことがよくあります。特に、穴あけ作業での早送り(フィードレート)設定については、柔軟に調整する方法が求められます。この記事では、G83の固定サイクルを使った場合の早送り設定について、どうすれば所定の設定を変更できるかをご紹介します。
G83固定サイクルの基本
G83は、穴あけ加工の際に使用するサイクルで、ドリルを複数回に分けて深く掘ることで効率的な加工を実現します。このサイクルでは、深さが決まっている場合、最初に穴を掘り始め、指定された深さまで進みます。加工が終了する前に次の加工位置に移動する方法についても設定できます。
G83固定サイクルの主要な要素として、進入速度(早送り)や送り速度(G1)の設定が含まれます。これらの設定はパラメータで制御され、最初の穴あけ作業の後にどのように進行するかを定義します。
早送りの制限と設定変更
早送り速度の制限は、通常、設定されているパラメータによって決まります。特にG83のサイクルでは、10mmまで穴あけを行った後、その深さに達する前に速度変更が求められることがあります。この場合、通常は早送りが10mmに設定された速度で実行され、その後G1の送りに切り替わります。
質問で触れられている通り、次に早送りで進む深さ(9mm)がパラメータで1mmに設定されているため、パラメータに応じて早送り速度が調整されます。しかし、設定された1mmより細かい変更が求められる場合、その調整方法を理解することが重要です。
パラメータ設定の調整方法
ファナックのCNCプログラムでは、パラメータ設定を変更することで早送りの距離やスピードを調整することが可能です。具体的には、設定値を変更することで、9mmまでの早送り速度を調整したり、より細かい送り間隔に対応した設定を行うことができます。
設定方法に関しては、マニュアルやファナックの公式サポートにて、パラメータごとの詳細な変更方法が記載されていることが多いので、それらを参照することが推奨されます。ここでの重要な点は、早送りの設定を1mm単位で調整できる可能性があるということです。
実例での調整方法
例えば、穴あけ作業の進行中に早送りで進む深さを9.5mmまで変更したい場合、そのためのパラメータを微調整することが可能です。実際の加工では、9.5mmまで早送りをしたいという要望に応じて、設定の変更を行うことでスムーズに動作を制御できます。
具体的には、早送りの制限を設けているパラメータを探し、そこに1mm単位で変更を加えることによって、精密な調整が可能になります。この設定変更により、加工の効率を保ちながら、より精密な深さ制御が実現できます。
まとめ
ファナックのG83固定サイクルにおける早送り設定は、パラメータで簡単に調整することができます。加工の要件に応じて、早送りを希望する深さ(例えば9.5mm)まで変更することが可能です。設定変更の方法については、マニュアルを参考にし、実際の加工条件に合わせたパラメータ調整を行うことが推奨されます。
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