抗体の多様性を計算する際、重鎖(H鎖)と軽鎖(L鎖)のV、D、J遺伝子の組み合わせから、理論上どれくらいの数の抗体が作られるかを求めます。今回の質問では、与えられた遺伝子の数を基に計算してみます。
1. 抗体の多様性とは
抗体の多様性は、免疫系が多様な病原体に対応できるように、異なる抗体を作り出す仕組みです。この多様性は、重鎖(H鎖)と軽鎖(L鎖)の遺伝子組み合わせによって生まれます。具体的には、V(可変領域)、D(多様域)、J(接合域)の遺伝子の組み合わせから無数の異なる抗体が作られます。
2. 与えられた遺伝子の数
質問にある遺伝子の数は以下の通りです。
- 重鎖(H鎖):V=65種、D=30種、J=6種
- 軽鎖(L鎖):40種、5種類(κ)、30種、4種類(λ)
3. 抗体の理論上の計算方法
抗体の多様性は、遺伝子の組み合わせ数で求められます。計算式は次の通りです。
重鎖(H鎖)の組み合わせ数 = V×D×J = 65×30×6 = 11,700
軽鎖(L鎖)の組み合わせ数 = (40×5) + (30×4) = 200 + 120 = 320
したがって、理論上の抗体数は重鎖と軽鎖の組み合わせの積であるため。
抗体の理論上の数 = 11,700 × 320 = 3,744,000
4. 質問に対する答え
質問では、計算結果が7.4×10^12(12乗)とありますが、この結果は間違いです。実際の計算に基づくと、理論上の抗体数は約3.7百万となり、7.4×10^12よりも大きく異なります。従って、計算方法を再確認する必要があります。
まとめ
抗体の多様性は、V、D、J遺伝子の組み合わせによって決まり、与えられた遺伝子の数を基に計算できます。質問の計算結果は誤りで、正しい計算により、理論上の抗体数は約3.7百万であることが分かります。
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