水平面上で物体が受ける合力の水平成分の計算方法と解説

物理学

この問題では、静止した50kgの物体に200Nの力が働いているとき、合力の水平成分を計算する方法を解説します。物体と床の間には静摩擦が存在し、その影響も考慮する必要があります。

問題設定と必要な情報

問題に与えられた情報は以下の通りです。

  • 物体の質量:50kg
  • 引っ張る力:200N
  • 角度:30°(水平面からの角度)
  • 静摩擦係数:0.30
  • 重力加速度:9.8m/s²(地球上での標準値)

力の分解と水平成分の計算

物体に働く200Nの力は、30°の角度で床に対して作用しています。この力を水平成分と垂直成分に分解する必要があります。

水平成分(Fh)は、次のように計算できます。

Fh = F × cos(θ)

ここで、Fは200N、θは30°です。

Fh = 200 × cos(30°) ≈ 200 × 0.866 = 173.2N

したがって、水平成分は約173.2Nとなります。

静摩擦の影響

次に、静摩擦力を計算します。静摩擦力は、物体が動き出すのを妨げる力であり、次の式で求めることができます。

Ff = μ × N

ここで、μは静摩擦係数、Nは物体の重力による垂直方向の力です。

物体の重力は、次のように計算できます。

N = m × g = 50 × 9.8 = 490N

したがって、静摩擦力は。

Ff = 0.30 × 490 = 147N

静摩擦力は147Nです。この摩擦力は、物体が動き出すのを妨げます。

最終的な合力の水平成分

合力の水平成分は、引っ張る力の水平成分から静摩擦力を差し引いたものになります。

Fh_total = Fh – Ff = 173.2N – 147N = 26.2N

したがって、物体が受ける合力の水平成分は26.2Nです。

まとめ

この問題では、引っ張る力を水平成分と垂直成分に分解し、静摩擦の影響を考慮することで、物体が受ける合力の水平成分を求めました。計算結果として、合力の水平成分は約26.2Nとなります。静摩擦の影響を無視できないため、力の分解や摩擦の計算が重要です。

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