三菱PLC(FX5U)を使用してエンコーダ(E6B2-CWZ6C)の出力を読み取る際に、数値が変動しないという問題が発生しているという質問について、考えられる原因と解決方法について解説します。この記事では、配線、設定、ラダー言語のプログラムに関連するポイントを詳しく説明し、問題を解決するためのヒントを提供します。
エンコーダの配線チェック
まず、エンコーダの配線が正しく行われているかを確認することが重要です。エンコーダ(E6B2-CWZ6C)は2相出力タイプであり、PLCの高速入力に正しく接続する必要があります。配線図を再確認し、PLCのX0、X1、X10端子にエンコーダの出力端子(黒、白、橙)を接続する際、正しい端子に接続されているかを確認してください。
また、エンコーダの電源(24Vと0V)をPLCに正しく接続し、エンコーダの茶色と青をそれぞれ24Vと0Vに接続しているか確認してください。この段階で電源の接続ミスがないかチェックしましょう。
PLCの設定確認
次に、PLCの設定を確認します。高速I/Oを使用して高速カウンタCH1を設定しているとのことですが、この設定が正しく行われているか再確認してください。通常モードで2相4逓倍設定を選択することが必要です。また、入力応答時間の設定が「高速」で設定されていない場合、信号の読み取り精度が低くなる可能性があります。
「高速設定なし」の場合、エンコーダの変化がPLCに適切に反映されないことがあるため、設定が「高速」に設定されていることを確認してください。
ラダー言語のプログラム確認
ラダー図についても、正しくプログラムが組まれているかを再確認する必要があります。質問にあるラダー図では、SM400の信号を用いてMOV命令でデータをD100、D110に格納していますが、これが適切に動作しているか確認しましょう。
エンコーダの出力がPLCに読み取られていない場合、MOV命令が正しくデータを格納できていない可能性もあります。必要に応じて、カウンタの設定やデータ格納方法を見直し、デバッグツールを使用してプログラムの動作を確認しましょう。
トラブルシューティングの手順
問題解決に向けたトラブルシューティングの手順を以下に示します。
- 配線の再確認:エンコーダの出力端子がPLCの入力端子に正しく接続されているかを確認
- PLC設定の見直し:高速入力設定や入力応答時間が適切に設定されているか確認
- ラダー言語のプログラムチェック:MOV命令やカウンタ設定が正しく動作しているか確認
- デバッグツールの使用:PLCのデバッグ機能を使って実際のデータの動きを確認
まとめ
三菱PLC(FX5U)を使用したエンコーダ出力の読み取りで数値が変動しない問題は、配線、設定、ラダー言語プログラムのいずれかに問題がある可能性があります。エンコーダの接続、PLCの高速カウンタ設定、ラダー言語でのデータ格納方法を一つずつ確認し、問題を特定することが重要です。また、デバッグツールを活用することで、よりスムーズに原因を特定し、解決できる可能性が高くなります。
コメント