渦巻きポンプの芯出し作業において、フランジ間での測定にズレが生じることがあります。特に、ダイヤルゲージを用いて面と周の測定を行った際に、面の数値には大きな開きがなかった一方で、周の数値に開きが生じた場合、その原因を解明することが重要です。この記事では、渦巻きポンプの芯出し時に発生する可能性のあるズレの原因とその対策について解説します。
渦巻きポンプの芯出しとは?
渦巻きポンプの芯出しとは、ポンプとモーターを接続するフランジ間での精度を確保する作業です。これにより、ポンプの性能が最大限に発揮されるとともに、摩耗や故障を防ぐことができます。芯出しを正確に行うためには、ポンプの軸とモーターの軸が直線的に並ぶことが必要です。
ダイヤルゲージを使用して面と周の両方を測定することによって、芯出しの精度が確認できますが、測定時にズレが発生することがあります。特に周の測定に大きな開きが出る場合、その原因を正確に特定することが重要です。
面と周の測定値の違い
面と周の測定値に差異が出る場合、最初に考えられるのは「フランジの歪み」や「フランジ面の不均一性」です。フランジが歪んでいる場合、ダイヤルゲージを当てたときに面で測定された数値は良好であっても、周の測定値にズレが生じることがあります。
フランジの取り付け状態や締め付けの具合も、測定値に影響を与える要因の一つです。もしフランジが完全に平行でない場合、周の測定に差異が出る可能性があります。
周の測定に開きが出る原因
周の測定に開きが出る最も一般的な原因の一つは、「ポンプシャフトの歪み」や「軸の偏心」です。シャフトが完全に直線的でない場合、周の測定に誤差が生じます。また、ポンプ軸とモーター軸の間に微細なズレがある場合、周の測定結果に影響を与えることもあります。
さらに、ポンプ側またはモーター側のフランジに何らかの不具合がある場合も、周の測定にズレが生じる原因となることがあります。これには、フランジの取り付けが不十分である場合や、フランジ面が損傷している場合が含まれます。
対策と精度を向上させる方法
渦巻きポンプの芯出し精度を向上させるためには、まずフランジやシャフトの状態をしっかり確認することが重要です。フランジの歪みや損傷を防ぐために、適切な材料や取り付け方法を選ぶことが推奨されます。
また、芯出しを行う際には、ポンプ軸とモーター軸の中心を正確に合わせることが不可欠です。ダイヤルゲージを使って微細な調整を繰り返し行うことで、周と面の測定値のズレを最小限に抑えることができます。
まとめ
渦巻きポンプの芯出しにおける周の測定にズレが生じる原因は、フランジの不均一性やシャフトの歪み、軸の偏心など、さまざまな要因によって引き起こされます。これらの問題を解決するためには、フランジやシャフトの状態を確認し、適切な調整を行うことが重要です。また、精密なダイヤルゲージを用いて微調整を繰り返すことで、芯出しの精度を高めることが可能です。
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