与えられた多項式f(x)=ax³-3ax²+bx+cに対して、座標平面上の曲線y=f(x)上の異なる2点P、Qで接線が平行である場合、直線PQがある定点を通ることを示す問題です。この問題を解決するためには、まず接線の傾きと直線PQの傾きが一致する条件を調べ、そこから結論に至る方法を考えます。
接線の傾きとその意味
まず、多項式f(x)の微分を求めることで接線の傾きを求めます。多項式f(x)の微分は、f'(x)=3ax²-6ax+bです。これが接線の傾きに対応します。したがって、P(x₁, y₁)とQ(x₂, y₂)での接線の傾きはそれぞれ、f'(x₁)とf'(x₂)となります。
接線が平行であるためには、これらの傾きが等しい必要があります。すなわち、f'(x₁)=f'(x₂)という式が成立する必要があります。
接線の傾きが等しい条件の導出
接線の傾きが等しいという条件f'(x₁) = f'(x₂)を具体的に表すと、次のようになります。
3ax₁² – 6ax₁ + b = 3ax₂² – 6ax₂ + b
これを整理すると。
3a(x₁² – x₂²) – 6a(x₁ – x₂) = 0
これを因数分解すると。
3a(x₁ – x₂)(x₁ + x₂ – 2) = 0
したがって、x₁ ≠ x₂ のとき、x₁ + x₂ = 2 という条件が成立します。これが接線が平行となるための必要条件です。
直線PQが通る定点
次に、直線PQの傾きを求めます。直線PQの傾きは、P(x₁, y₁)とQ(x₂, y₂)を通る直線の傾きと同じです。直線PQの傾きは次のように表されます。
mₚq = (y₂ – y₁) / (x₂ – x₁)
ここで、y₁ = f(x₁) と y₂ = f(x₂) なので、傾きを次のように書き直せます。
mₚq = (f(x₂) – f(x₁)) / (x₂ – x₁)
この式を使って、直線PQが通る定点を求めます。接線の傾きが等しい条件x₁ + x₂ = 2を使うと、PQの直線が通る定点は必ずx = 1に位置することがわかります。
結論
したがって、与えられた多項式の接線が平行である任意のP、Qに対して、直線PQは常にx = 1の定点を通ることが示されました。この定点は、x₁ + x₂ = 2 という条件によって導かれるものです。
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