物理の問題を解く際、運動方程式を用いて解くことが基本です。今回は「船直投げ上げ」の問題を例に、小球がどのように運動するのかを詳しく解説します。問題文にある各問いを順に解きながら、解法のステップを見ていきましょう。
問題の設定と初期条件
問題では、地面から小球を速さ19.6m/sで直上に投げ上げるという設定です。まず、重力加速度をg = 9.8 m/s²と仮定し、次の4つの問いに答えていきます。
初期速度は19.6 m/sで、投げ上げる方向は上向きです。最高点では速度が0になることがわかっています。この設定を元に、運動方程式を使って解を求めていきます。
(1)地上14.7mの点を通り過ぎるのは何秒後か
まず、小球が地上14.7mの位置を通過する時間を求めます。この問題は、運動の基本的な方程式で解くことができます。直上に投げ上げる場合、位置と時間の関係式は以下のように表されます。
位置の式は:
y(t) = v₀t – (1/2)gt²
ここで、y(t)は高さ、v₀は初速(19.6 m/s)、gは重力加速度(9.8 m/s²)、tは時間です。この式にy = 14.7mを代入して、tを求めます。
(2)小球が最高点に達するまでの時間は何秒か
次に、小球が最高点に達するまでの時間を求めます。最高点では速度が0になるので、速度の式を使って時間を求めます。速度の式は。
v(t) = v₀ – gt
ここで、v(t)は速度、v₀は初速、gは重力加速度です。最高点では速度v(t)が0になるため、0 = 19.6 – 9.8tを解くと、t = 2秒となります。
(3)最高点の高さは何メートルか
次に、最高点での高さを求めます。最高点の高さは、上で求めた時間t = 2秒を位置の式に代入することで求められます。位置の式は以下の通りです。
y(2) = 19.6(2) – (1/2)(9.8)(2²)
この式を計算すると、y(2) = 19.6(2) – 19.6 = 19.6メートルとなります。つまり、最高点の高さは19.6メートルです。
(4)小球が再び地面に落ちてくるまでの時間とそのときの速度
最後に、小球が再び地面に落ちてくるまでの時間とそのときの速度を求めます。再び地面に達するまでの時間は、最高点までの時間2秒と、そこから落下する時間が対称であるため、合計で4秒となります。
また、そのときの速度は、再び下向きに加速するため、落下中の速度は最高点の速度を基準にgで加速されます。つまり、速度は以下の式で求められます。
v = v₀ – gt
再び地面に達する時、t = 4秒なので、v = 19.6 – 9.8(4) = -19.6 m/sとなり、地面に向かって秒速19.6メートルで落下します。
まとめ:物理問題の解法のステップ
この問題を通じて、運動方程式を使って物理問題を解く方法を学びました。最初に問題の設定を理解し、次に運動の基本的な式を使って、時間、位置、速度を順に求めていきます。このような方法で、他の物理の問題も解くことができます。
物理の問題を解く際は、必ず与えられた条件を正確に把握し、適切な式を用いることが重要です。慣れることで、どんな問題にも対応できるようになります。
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