分散投資ポートフォリオの期待収益率と標準偏差の計算方法

大学数学

企業A(株式A)と企業B(株式B)に分散投資を行う場合、ポートフォリオ全体の期待収益率と収益率の標準偏差を求めることは重要です。この記事では、投資比率と収益率、標準偏差を用いて、ポートフォリオの期待収益率と標準偏差を計算する方法を解説します。

ポートフォリオの期待収益率の計算方法

ポートフォリオの期待収益率は、各資産の期待収益率とその投資比率を掛け合わせて足し合わせることで求められます。具体的には、以下の式を使用します。

ポートフォリオ期待収益率 = (投資比率A × 期待収益率A) + (投資比率B × 期待収益率B)

ここで、企業Aの投資比率は0.65、企業Bの投資比率は0.35です。企業Aの期待収益率は9.85%、企業Bの期待収益率は12.5%です。これらの値を式に代入すると。

ポートフォリオ期待収益率 = (0.65 × 9.85%) + (0.35 × 12.5%) = 6.4025% + 4.375% = 10.7775%

ポートフォリオの収益率の標準偏差の計算方法

ポートフォリオの収益率の標準偏差は、各資産の標準偏差と、それらの相関関係を考慮して計算します。標準偏差の計算には以下の式を使用します。

ポートフォリオ標準偏差 = √[(投資比率A^2 × 標準偏差A^2) + (投資比率B^2 × 標準偏差B^2) + (2 × 投資比率A × 投資比率B × 相関係数 × 標準偏差A × 標準偏差B)]

ここで、企業Aの標準偏差は19.22%、企業Bの標準偏差は19.46%、相関係数が0の場合(相関がない場合)を仮定します。相関係数が0のため、最後の項は0になります。これを計算式に代入すると。

ポートフォリオ標準偏差 = √[(0.65^2 × 19.22^2) + (0.35^2 × 19.46^2)]

ポートフォリオ標準偏差 = √[(0.4225 × 369.4884) + (0.1225 × 378.1716)] = √[156.0985 + 46.3538] = √202.4523 ≈ 14.23%

まとめ

分散投資におけるポートフォリオの期待収益率と収益率の標準偏差の計算は、投資比率、各企業の収益率や標準偏差を元に計算できます。今回の例では、ポートフォリオの期待収益率は約10.78%、収益率の標準偏差は約14.23%となりました。このような計算を行うことで、ポートフォリオのリスクとリターンを評価し、最適な投資戦略を考えることができます。

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