直和の双対空間の同型写像とその証明方法について

大学数学

直和の双対空間に関する疑問は、線形代数の中でも重要なテーマです。特に、「(V⊕W)* ≅ V* ⊕ W*」という同型写像の関係について、どのような同型写像を考えればよいのか、またその証明方法について詳しく解説します。この記事では、直和とその双対空間の関係を深く掘り下げていきます。

1. 直和とその双対空間の定義

まず、直和とその双対空間の基本的な定義を復習します。VとWをベクトル空間とし、V⊕WはVとWの直和を意味します。直和の双対空間は、(V⊕W)*として定義され、これはV*とW*の直和V*⊕W*と同型であることが示されます。

ここで重要なのは、直和とその双対空間をどのように対応させるか、つまりどのような同型写像を考えるかです。この同型写像がどのように構築されるかを理解することが、問題を解決する鍵となります。

2. 同型写像の考え方

直和の双対空間における同型写像を考えるには、まず(ヴェクトル空間の)直和とその双対空間の基底について考えます。V⊕Wの双対空間(V⊕W)*は、V*⊕W*と同型であるため、(V⊕W)*の元は、V*とW*の元に自然に対応させることができます。

具体的には、(V⊕W)*の元を、V*の元とW*の元の組として表現できます。この対応を具体的に構築するためには、V⊕Wの基底をVとWの基底から構成し、各基底に対応する双対ベクトルを定義する方法が使われます。

3. 同型写像の構築と証明の方法

次に、具体的に同型写像を構築する方法を考えます。V⊕Wの双対空間(V⊕W)*における元を、V*⊕W*の元に対応させる方法として、次のような写像が考えられます。

f: (V⊕W)* → V*⊕W*
f(ϕ) = (ϕ|V, ϕ|W)

ここで、ϕはV⊕Wの元で、ϕ|Vとϕ|WはそれぞれV*とW*の元に対応します。このようにして、V⊕Wの双対空間からV*⊕W*への同型写像を構築することができます。

4. 証明方法の具体的なステップ

この同型写像が一意に定まることを証明するためには、次の2つの点を確認する必要があります。

  • fが線形写像であること
  • fが単射かつ全射であること

線形性を確認するためには、f(ϕ1 + ϕ2) = f(ϕ1) + f(ϕ2) が成り立つことを示し、単射性と全射性を確認するためには、対応する元が一意に決まることを示す必要があります。この2つを満たすことを証明することで、(V⊕W)* ≅ V*⊕W* の同型関係が成り立つことがわかります。

まとめ

直和の双対空間の同型写像について、(V⊕W)* ≅ V*⊕W*という同型関係は、自然に定まる写像を使って証明できます。具体的には、V⊕Wの元をV*とW*の元に対応させる線形写像を構築し、その線形性や単射性、全射性を確認することで、証明が完了します。これにより、直和の双対空間に関する深い理解が得られるでしょう。

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