SPI通信でのレベル変換:マイコンとDUT間の接続方法とMISO接続の注意点

工学

SPI通信において、異なるロジックレベルを持つデバイス間での通信は一般的な課題です。本記事では、Arduino UNO(5Vロジック)と1.8VロジックのDUT(Device Under Test)との通信における接続方法、特にMISOラインの接続方法について解説します。

SPI通信の基本とレベル変換の必要性

SPI通信(Serial Peripheral Interface)は、マスターとスレーブ間で同期的にデータをやり取りするための通信方式です。マイコンと他のIC間で5Vロジックと1.8Vロジックが異なる場合、レベル変換が必要です。特に、MISO(Master In Slave Out)ラインにおいては、マイコンが1.8Vのロジックを「High」として認識できるかが問題になります。

マイコン側(Arduino UNO)が5Vロジックを使っている場合、DUTのロジックが1.8Vであれば、単純な接続では誤動作が発生する可能性が高いです。そのため、信号のレベル変換を行う必要があります。

5Vから1.8Vへのレベル変換方法

マイコンからDUTへの通信で、CS、CLK、MOSI、GNDの接続は基本的に問題ありませんが、MISOラインに関しては注意が必要です。マイコン側が1.8Vを「High」として認識しない場合、信号が正しく伝わらない恐れがあります。

この場合、レベルシフタを使用して信号の変換を行います。レベルシフタは、2つの異なる電圧の間で信号を変換する回路で、特にマイコンとDUTの通信において重要な役割を果たします。最も一般的な方法は、NチャネルMOSFETや双方向のレベルシフターICを使用することです。

MISOラインの接続方法

MISOラインを接続する際には、マイコン側が5Vロジック、DUT側が1.8Vロジックの場合、マイコンの5VロジックがDUTの1.8Vロジックを超えないように、抵抗やレベルシフタを使用して信号を調整します。

もし、直接接続を試みると、マイコン側が1.8Vを「High」と認識できず、通信に失敗する可能性があります。したがって、レベルシフターやトランジスタ回路を使って、信号を適切なレベルに変換することが推奨されます。

簡単な方法でのレベル変換

レベル変換を簡単に実現する方法としては、専用のレベルシフタICを使用することが最も簡単です。これにより、複雑な回路設計を避け、確実に信号の変換が行えます。

レベルシフタICは、5Vと1.8Vの信号を自動的に調整してくれるため、回路設計が簡単になり、信号のロスも最小限に抑えられます。

まとめ

SPI通信で異なるロジックレベルのマイコンとDUT間で通信を行う場合、MISOラインの接続には注意が必要です。直接接続では信号が適切に伝わらない可能性が高いため、レベルシフタを使用して信号を適切に変換することが推奨されます。レベルシフタを利用することで、複雑な回路設計を避け、信号の損失なく通信が可能になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました