コントロールフォーカスに関する授業で、ある状況に対して自分がコントロールできることとできないことを発表することになり、疑問を感じた方も多いかもしれません。この問いに対する理解を深めるために、コントロールの定義とその実際の適用について説明していきます。
コントロールできるものとできないもの
コントロールフォーカスの基本的な考え方は、「自分でコントロールできるもの」と「コントロールできないもの」に分け、自己管理を行うことにあります。基本的にコントロールできるものは行為と認識、できないものは感情と生理的反応です。
コントロールできるものは、外部に見える行動や思考です。これには、例えば「どう行動するか」「どんな思考をするか」「自分の反応をどうコントロールするか」が含まれます。一方、感情や体の反応は自分で完全にコントロールすることは難しく、これらはコントロールできないとされています。
状況におけるコントロールの適用
質問者が挙げた具体例として、電車の遅延とそれによるイライラの感情を挙げています。この状況で「コントロールできることは駅員さんへの態度」として回答された点について説明します。
実際にイライラした感情はコントロールできませんが、その感情に基づいた行動(言動)はコントロールすることができます。例えば、イライラしてもそれを表に出さない、穏やかな態度を取るという選択は行為としてコントロールできる範疇に入ります。そのため、駅員さんへの態度をコントロールできることは正しいといえるのです。
感情をコントロールするための思考のコントロール
「仕方がない」「割り切る」といった思考のコントロールも重要です。感情が自分に対して強く働いているとき、どうその感情を受け入れ、適切に処理するかという思考の調整もコントロール範囲に入ります。感情自体を無理に抑えるのではなく、その感情に対してどう対処するかが重要です。
そのため、イライラした気持ちをそのまま表に出さず、「仕方がない」と冷静に考えることも自己コントロールの一環です。思考のコントロールが感情を抑えるための第一歩となる場合もあります。
授業での回答とその解釈
質問者が感じた疑問についてですが、授業で教わったコントロールできるものとできないものに関する知識を活かした内容であり、回答自体は間違っていないと言えます。ただし、「感情のコントロール」や「思考のコントロール」という2つの側面が密接に関係しており、コントロールの範囲が明確に分かれていないことが混乱の原因かもしれません。
感情が湧き上がったとしても、その後の行動をどうするか、どのように思考をコントロールするかが鍵になります。そのため、駅員さんへの態度が「行為のコントロール」に該当することは理解できるはずです。
まとめ
コントロールフォーカスの授業では、自己管理の重要性を学び、感情や行動をコントロールする方法について理解を深めました。質問者が挙げた状況におけるコントロールできるものとできないものを分けて考えることは、非常に有効なアプローチです。感情を完全にコントロールすることは難しいですが、その後の行動をどのように選択するか、そして思考をどう整理するかが自己コントロールの鍵となります。
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