中学受験 算数 速さ問題:往復の平均速度を求める方法

算数

今回は、中学受験の算数問題に関する質問を取り上げます。「家から学校まで行きは時速60km、帰りは時速40kmで往復したとき、往復の平均速度は時速何kmですか?」という問題です。なぜ50km/hではなく48km/hなのか、解説していきます。

1. 平均速度の求め方

平均速度を求めるには、単に行きと帰りの速さを足して2で割る方法(60 + 40 ÷ 2)は使えません。なぜなら、速度が異なる場合、時間が異なるため、単純に速さの平均を取ることはできません。

平均速度を求める正しい方法は、往復の総距離を往復にかかった総時間で割ることです。

2. 時間の計算方法

まず、距離が同じであると仮定します。往復の距離は行きと帰りで同じですので、片道の距離をdとすると、往復の距離は2dです。次に、それぞれの移動にかかる時間を計算します。

行きの時間は、距離dを速さ60km/hで割ったものです。したがって、行きの時間はd/60時間。帰りの時間は、距離dを速さ40km/hで割ったものです。したがって、帰りの時間はd/40時間です。

3. 総時間の計算

総時間は、行きと帰りの時間を足したものです。すなわち、総時間はd/60 + d/40時間となります。この式を通分して計算すると、総時間はd(1/60 + 1/40) = d(4 + 3) / 240 = 7d / 240時間となります。

4. 平均速度の計算

平均速度は、総距離を総時間で割ったものです。総距離は2d、総時間は7d / 240です。したがって、平均速度は(2d) / (7d / 240) = (2d * 240) / 7d = 480 / 7 ≈ 68.57km/hとなります。

5. まとめ

このように、往復の平均速度は、単純な速さの平均を取るのではなく、総距離を総時間で割って求めることが重要です。正しい答えは48km/hではなく、68.57km/hとなります。この方法を覚えておくと、同じような問題に対応できるようになります。

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