因数分解の問題でよく目にする式に、(x−5)(x+2) と (x+2)(x−5) というものがありますが、この2つはどちらも正解として考えられるのでしょうか?この記事では、このような式の違いについて、順序や結果にどのような影響があるのかを解説します。
因数分解と展開の基本
因数分解は、式を掛け算の形に分解する操作であり、展開はその逆で、掛け算された式を足し算の形に戻すことです。例えば、(x−5)(x+2) という式は、展開すると x² − 3x − 10 となります。
因数分解と展開は互いに逆の操作であり、同じ結果を得ることができます。しかし、式の書き方や順序が異なっても、最終的な結果は同じになることが多いです。
順序の違いによる影響
(x−5)(x+2) と (x+2)(x−5) の違いは、単純に括弧内の順番が変わっているだけです。掛け算においては、順序を変えても結果は変わりません。つまり、(x−5)(x+2) を展開するのも、(x+2)(x−5) を展開するのも、同じ x² − 3x − 10 という答えになります。
このことは、掛け算が交換法則を満たしているためです。交換法則とは、a × b = b × a という法則であり、掛け算の順番を入れ替えても計算結果は変わらないことを意味します。
実際に展開してみる
では、実際に両方の式を展開してみましょう。まずは (x−5)(x+2) の場合。
(x−5)(x+2) = x(x+2) − 5(x+2) = x² + 2x − 5x − 10 = x² − 3x − 10
次に (x+2)(x−5) の場合。
(x+2)(x−5) = x(x−5) + 2(x−5) = x² − 5x + 2x − 10 = x² − 3x − 10
どちらの場合も、最終的に同じ答え x² − 3x − 10 になります。
まとめ
因数分解の式 (x−5)(x+2) と (x+2)(x−5) は、順番が違っていても展開結果に違いはありません。掛け算における交換法則により、順序を変えても答えは同じです。このように、順番に関してはあまり気にする必要はなく、正しい方法で展開や因数分解を行えば問題は解けます。
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