三角関数の公式に関する問題は、加法定理や2倍角の公式、3倍角の公式などの基本的な法則を用いることで解決できます。この記事では、与えられた式について、2倍角の公式および加法定理を用いて3倍角の公式を証明し、さらにsinα、sin2α、sin3αの大小関係を求め、cosαの値を求める方法について解説します。
⑴ 2倍角の公式と加法定理を用いた3倍角の公式の証明
まず、3倍角の公式を証明するために、2倍角の公式と加法定理を使います。3倍角の公式は次のように表されます。
sin(3θ) = 3sin(θ) – 4sin³(θ)
加法定理を用いて、sin(3θ)を展開します。まず、3θを2θ + θと考え、加法定理を使って次のように展開します。
sin(3θ) = sin(2θ + θ) = sin(2θ)cos(θ) + cos(2θ)sin(θ)
次に、2倍角の公式を適用します。sin(2θ) = 2sin(θ)cos(θ)およびcos(2θ) = cos²(θ) – sin²(θ)を使います。
sin(3θ) = (2sin(θ)cos(θ))cos(θ) + (cos²(θ) – sin²(θ))sin(θ)
この式を整理すると、次のように表されます。
sin(3θ) = 3sin(θ) – 4sin³(θ)
これにより、3倍角の公式が成立することが確認できました。
⑵ sinα, sin2α, sin3αの大小関係とcosαの値
次に、α = 3π/5 の場合におけるsinα, sin2α, sin3αの大小関係を求め、さらにcosαの値を計算します。
まず、α = 3π/5 の値を求めます。ここで、αを用いてsinα、sin2α、sin3αを求めます。
α = 3π/5 の場合、sinαを求めると、sin(3π/5) = sin(108°) = 約0.951となります。
次に、sin2αを計算します。2α = 6π/5 = 216° ですので、sin2α = sin(216°) = 約-0.809となります。
最後に、sin3αを求めます。3α = 9π/5 = 324° ですので、sin3α = sin(324°) = 約-0.809となります。
これにより、sinα, sin2α, sin3αの大小関係は次のようになります。
sinα ≈ 0.951, sin2α ≈ -0.809, sin3α ≈ -0.809
したがって、sinαが最も大きく、sin2αとsin3αは等しい値となり、sinα > sin2α = sin3α という関係になります。
cosαの値を求める
次に、cosαの値を求めます。α = 3π/5 ですので、cosαは次のように計算できます。
cos(3π/5) = cos(108°) = 約-0.309となります。
したがって、cosα ≈ -0.309 です。
まとめ:三角関数の公式とその計算
この記事では、2倍角の公式と加法定理を用いて3倍角の公式を証明し、さらにα = 3π/5 におけるsinα、sin2α、sin3αの大小関係を求め、cosαの値を計算しました。これらの公式や計算を理解することで、三角関数に関する問題に対する理解が深まります。
三角関数の公式や計算を扱う際には、加法定理や倍角の公式を適切に利用することが重要です。また、実際に値を求める際には、計算機を使って値を求めるだけでなく、公式に従ったステップを踏んで解くことが大切です。
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